Revealが調べたところ、米アマゾン倉庫110のうち23倉庫からOSHA(米労働安全衛生局)に傷害事故報告書の提出があり、それらを統計すると重篤なケガを負った従業員の数は同業者の約2倍を上回るということです。(2018年度:100人中 アマゾン9.6人、業界平均4人) 

これに対して、アマゾン広報担当のアシュリー・ロビンソン氏は「傷害事故率が高いのは、アマゾンが積極的に傷害事故の記録をとり、怪我をした従業員に無理して職場復帰させないよう注意を払っているから」で、「会社としての効率はさがってしまうが、こうすることは、従業員の利得を配慮してのことだ」とRevealに書面で答えています。

しかし、Reveal のインタビューに応えた従業員、関係者らの話からは、本当に従業員の利得を重視しているのか納得しかねます。

商品をピッキングするピッカーとして働いていたパーカー・ナイトさんは、既に倉庫で怪我をして障害を負っていたため、勤務時間を短縮してもらってはいたものの、「1時間に小さい物で385個、中サイズは350個のピック」のノルマがあり、結局、ノルマ達成に数回失敗して解雇になったとRevealに話しています。

ピッカーはトイレに行く暇もないほど厳しいノルマと長時間労働に耐えなければならない、という話は既に多数のメディアでも取り上げられています。

トレーニングなしに危険な職種へ移動―アマゾンに責任なし

2017年にはインディアナ州の倉庫で、フィリップ・リー・テリーさんがフォークリフトの下敷きになって死亡したという事故が起きました。