医療リスクに備える保険

入院や手術をカバーする「医療保険」については、高額療養費や傷病手当金があるのでいらない、という声をよく聞きます。確かに、制度を利用することで、月に掛かる医療費の上限額は抑えられますが、月をまたがった際の取り扱いや、多数回該当した場合など、詳細についても理解する必要があります。

実際には、差額ベッド代や交通費など、高額療養費の対象外の負担が大きくなったり、収入が減ってしまうことにより、教育費や住宅ローン返済に困るといったケースも多くあります。

安易に「医療保険」は不要とするのではなく、家族構成や家計、貯蓄状況、もし何かあった際に収入はもちろん、家事や子育てがどうなるかなども考慮した上で、必要がどうか検討しましょう。

最近は、病気予防の観点から「健康増進型」の保険も増えてきています。保険加入時だけでなく、加入後も定期的に健康診断結果を提出し、健康状態により保険料が見直されたり、過去にさかのぼって保険料が割引され、キャッシュバックされたりするなど、健康管理をしっかりしている人にメリットのある保険です。

人生100年時代を豊かに過ごすためには健康であることが必須です。そのためにも健康管理に力を入れることは、保険料削減にもつながるので、保障を準備するだけでなく、合わせて健康に高い意識を払って生活する時代になってきたといえるでしょう。

まとめ

今回は、「死亡」「就業不能」「医療」の保険の最近の傾向について見てきました。次回は、「がん」「介護」「貯蓄」の保険について整理していきたいと思います。

渡邊 裕介