家族というストレス

義家族や親戚との付き合いが原因となるストレスは世界共通と言っても過言ではないようです。いくら「家族と一緒にホリデーを過ごすことが幸せの象徴」という思いが強くても、家族の中のトラブルメーカーや鬱陶しい親戚と一緒にディナーテーブルを囲むのはやっぱり苦痛です。

特に、アメリカでは、お酒が入るとタブーと知りながらも政治的な議論を始める人がいます。民主党派か共和党派で意見が合わず口論になっては、気まずい雰囲気になってしまうということもよくあります。無神経に個人的なことを突っ込んで聞いてくる人には嫌気がさします。

嫁姑問題にストレスを抱える女性も案外多いです。どちらの家でホリデーを過ごすかで夫婦喧嘩になるというのはよくある話。息子(娘)夫婦が来てくれなかったことで、幸せ像が崩れて、落ち込む親も大勢います。

その一方で、一緒に過ごす家族や友人がいない孤独感にストレスを感じる人もいます。昔、家族と過ごした楽しかったホリデーを思い出しては、人恋しくなるのかもしれません。そういう人が最近増えているのか、ディナーパーティーやチャリティーイベントなど、人との繋がりを提供する企画をよく見かけます。

欧米の「ホリデーストレス」の背景には宗教心や伝統を重んじたいという気持ちの強さがあるようです。日本の年末年始には欧米のような宗教的なプレッシャーはないにしても、やはり伝統を重んじたいという気持ちがありますから、つい頑張ってストレスになってしまうのでしょう。

「正月早々イライラしてしまった」と自分や家族を責めずに、世界中皆同じような経験をしているのだな、と笑い飛ばしてしまうのはいかがでしょうか。「笑う門には福来る」。

【参考】
(※1)“Holidays stress out 88 percent of Americans, study claims”(FOX NEWS)
  (※2)“3 Tips to Manage Holiday Stress”(Psychology Today)

美紀 ブライト