「完璧な幸せ」へのプレッシャー

日本のロマンチックなクリスマスとは違い、欧米のホリデーは「幸せなお祝い」という宗教心を重んじる行事です。それがゆえに、幸せのイメージや期待感が膨らみ過ぎてストレスとなってしまうケースが多いようです。

12月になると、世間のホリデー気分に合わせなければ、というなんとなく信仰心を試されるようなプレッシャーがあります。人々は「Happy Holidays!」と挨拶しあい、家の中も立派なツリーを外から見える大きな窓のそばに飾ったり、ホリデー用の装飾品を置いたり、お祝いの準備に忙しくなります。

道路は渋滞、レジは長蛇の列、募るイライラを無理に押し殺しながら、寛大さや幸せを意識するのも結構ストレスになるものです。

ホリデーギフトを選ぶのも一苦労です。一人一人に贈るので、出費も馬鹿になりません。ホリデー気分でつい奮発したり、見栄をはったり、周りからの期待に応えようと無理せずにはいられなかったりと出費がかさみ、後々のカード支払いを考えて落ち込んでしまう人も多いようです。

最近は幸せのイメージをInstagramやFacebookでシェアする人が増え、そういったイメージと自分を比べてホリデーストレスを悪化させてしまう人も増えているようです。

臨床心理学者のアレクシス・コナソン博士は米ウェブ誌「Psychology Today」の記事の中で、インスタ映えするような完璧なホリデーへの期待や、意気込みは手放すべき、できれば、自分が引け目を感じてしまうようなインスタグラマーのフォローはやめてしまうのもいいかも、といったアドバイスをしています(※2)。