そうしたことがあまり起こっていないという点については、あまり理由が明確ではないようです。「輸入ワインを飲まずに日本酒を飲む人が増えるだろう」という予想が外れた筆者としては悔しいわけですが、「ワインでも日本酒でも、とにかく酔えれば良い」という筆者のような人は、少数派だということなのでしょうね(笑)。
最後に、ドル高だと株も上がる場合が多いので、ドルや株を持っている人が儲かって消費を増やす「資産効果」は見込まれます。もっとも、日本では個人金融資産が銀行預金に集中していて、外貨や株を持っている人が多くないので、資産効果はそれほど大きくない、と言われています。
ちなみに、「ドル高になっても景気は良くならないのに株価は上がる」わけですが、それについては次回記すこととします。
本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。
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塚崎 公義