とある会社に勤務する中堅社員の主人公。そろそろ忘年会の計画を…という時期に、上司である係長から「今年も忘年会の幹事を頼むよ。」と言われてしまいます。反射的に「はい、わかりました。」と返事はしたものの、正直、幹事なんてあまりやりたくありません。すると、その雰囲気を察した係長が、主人公を一喝。「嫌な顔するな!俺は喜んでやっていたもんだ。自分で好きな店を選んで、日程も決められる。こんなに楽しいことはないじゃないか。」

「じゃあ、あんたがやれよ…」と心の中で毒づく主人公。そして、いつものごとく脳内で妄想スイッチが入ります。

部下が忘年会の幹事を嫌がっているのを察した係長。「よし、今回は俺がやるぞ!」と、忘年会の幹事に立候補をしてくれました。「よろしくお願いします。」と、係長にすべてをお任せし、晴れ晴れとした気分で、その場を立ち去ろうとした次の瞬間、係長は主人公の肩をたたき、「じゃ、そういうことで、いい店を見つけておいてくれ。」と、即座に『業務命令』を発します。そして次の日、係長に呼び出されたかと思ったら、次は「君、この日のみんなの都合聞いておいて。」と、再び『業務命令』が!そして、次の日も、その次の日も、主人公は係長に呼び出されます。

適当な店を見繕って報告すれば「なんだ、この店は?もっとうまそうなところにしろよ。」とダメ出し。参加者名簿を提出すれば「参加人数が少ないよ。もっと頼み込んで増やせよ。」と、またダメ出し。あれしろ、これしろとうるさく指示した挙句、最後に「俺が幹事なんだから、ちゃんとやってくれないと困るよ。」と一言。

「まあ、そうなるよな…。」(妄想終了)