市場では、人権問題が通商交渉にさほど大きな影響を及ぼさないという見方が大勢のようです。ただし、足元では米政府が12月15日に予定する対中追加関税「第4弾」の発動の有無を見極めたいという静かな動きになるかもしれません。
今週からいよいよ12月です。11月29日の「ブラックフライデー」を受けて12月2日には「サイバーマンデー」となり、米国の年末商戦がスタートします。
今週は重要な経済指標もいくつか発表されます。2日には米11月ISM製造業景気指数、6日には11月雇用統計が発表されます。米経済の勢いが強いことが示されれば、ドル高・円安となり日本株にも追い風になるでしょう。
売り手と買い手の力が拮抗している状況
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。足元では5日移動平均線に上値を押さえられるような動きが続いていました。まずはこのラインを回復できるかどうかがポイントでした。
実際には、週初25日に窓をあけて5日線を回復すると、28日までは5日線に下値をサポートされるような動きになりました。このまま反発することが期待されましたが、29日には再び5日線を割り込んでしまいました。
今後の展開はどうなるでしょうか。ローソク足の実体は短く、なかなか方向感を出しづらい状況です。25日には窓をあけて上昇しましたが、始値(23,292円85銭)と終値(23,292円81銭)の差はわずか4銭でした。