このように、モチベーションの低下や人間関係の問題などにより、転職の道を選ぶ人も少なくありません。とはいえ、パワハラや職場のいじめなどで「退職」を言い出しにくい場合もあるでしょう。なかには、「自分の代わりに退職手続きを進めてほしい」と退職代行サービスを利用する人もいるようです。

退職代行サービスを利用することで、有給休暇が残っていればそのまま退職できる場合もあります。しかし、退職代行サービスが「会社に行かなくても良い」「引継ぎしなくてもよい」ことを保証するものではありません。

また、退職代行サービスを利用して思わぬ結果になったケースも存在します。その具体例を見てみましょう。

「退職代行サービスから退職届を出してもらったが、『人手が足りていないから』と拒否されてしまいました。なんとか押し通せましたが、何度も引き止められて、結局、退職代行サービスを利用しても大変だった」

「依頼した退職代行サービス会社は、ただ『退職届』を届けてくれただけです。未払いになっていた残業代の請求はもちろんできませんし、退職金や退職日などの調整も基本的に頼むことができません。『口コミが良かったから』という理由で退職代行サービス会社を選んだのですが、弁護士がいなかったので、結局退職まで大変な思いをしました」

「上司からの電話が頻繁にかかってきました。『引継ぎしないなんて、社会人としてどうなんだ』というメッセージまで…。もう会社と関わりたくないから、このサービスを利用したのに…」

交渉に関する業務は弁護士しか携われないため、弁護士が在籍、もしくは契約している退職代行サービスを選ぶと安心です。万が一職場から引き止めや説得をされてしまった場合、退職の意志を曲げないのも大切。自分の気持ちを尊重し、満足の得られる結果を目指しましょう。

「無理せず働きたい」と思う現役世代