持ち家があり、出費を抑えることができるのであれば、この年金でなんとかやっていけるかもしれません。しかし、家賃や老人ホームへの支払い、老後の娯楽などを考えると、これだけでは足りないと感じる方も少なくないと思われます。食費などの物価も今の水準が保てるとは限らず、出費はこれ以上かかる可能性も。

また、少子高齢化の影響で年金受給年齢の引き上げや減額は避けられそうにありません。このような不安が大きいおひとりさまの将来。意識的に老後資金を貯めるようにすることが必要だと言えるでしょう。

老後に備えてまず始めるべきこと

内閣府による「2017年版高齢社会白書」では、金銭状況について「家庭にゆとりがある」という答えはわずか8.7%でした。「ゆとりはないが何とか暮らしている」が21.7%、「ゆとりがなく心配」が34.8%と、ゆとりがないと感じている人も多くいます。ゆとりが持てる老後にするためにはどうすればよいのでしょうか。

老後の生活をイメージして必要額をざっくり掴む

老後資金を貯めようと思っても、具体的な金額を決めなければ実行に移しにくいもの。そのため、まず自分は老後どれくらいの生活費が必要になるかということを計算するところから始めましょう。

たとえば、現在の毎月の生活費が18万円とします。一般的には老後は現役時代の生活費の7割〜8割程度が必要と言われていますが、余裕を持って今と同じだけの生活費がかかるとしましょう。