60歳まで働き、その後85歳までに必要な金額は18万円×12カ月×25年=5,400万円必要です。この月額から先述の年金給付額(平均)の約15万円を引くと約3万円×12カ月×25年=900万円の差額が出るので、この分を自分で用意しなくてはいけません。

ただし、年金額は現役時代の年収によるのでこれよりも少ない場合もあります。それならば現役で働けるうちにもっと貯めなくてはいけません。また、医療の発達により、85歳以上でも生きられる可能性も高く、余裕を持って準備をする必要があります。今後の自分の働き方や、老後の住処などを考える時間を作ってみてはいかがでしょうか。

貯蓄の種類を知り自分に合うものを探す

お金を貯めるには現金を銀行に預ける銀行預金だけではなく、投資信託、外貨預金、株、債権などさまざまな手段があります。まずはそれぞれの特性やメリット・デメリットを理解して、少額でも投資を始めてみても良いかもしれません。

老後資金といえば利息や運用益が非課税になるなどの恩恵を受けられるiDeCoを思い浮かべる人も多いかと思います。原則60歳になるまで引き出しができない点も老後資金には最適ですが、流動性がないことをデメリットと感じる人もいるでしょう。その場合、同じように限度内の金額なら非課税の恩恵を受けられるNISAやつみたてNISAの方が向いていることもあります。