総務省が2025年7月4日に公表した5月の家計調査によると、2人以上世帯の消費支出は31万6085円となりました。

支出全体に占める割合が高い「食料」については、物価の影響を受け実質で1.0%の増加となったようです。中でも生鮮野菜は3.7%増と、日常的な買い物の中でも影響の大きい項目のひとつです。

こうした物価の上昇は、限られた収入の中で暮らす年金生活者にとって、より直接的な負担としてのしかかります。

家計のやりくりに悩む世帯にとって、公的な補助制度の存在は大きな支えになることもあるでしょう。

今回は、物価上昇が続く今、年金生活者を支える給付金に注目していきます。

「年金生活者支援給付金」とはどのような条件で受け取れるのか、受け取るためにはどのような手続きが必要なのか等を詳しく解説していきます。

1. 年金生活者支援給付金は、年金受給者のうち何割が対象?

厚生労働省の「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、公的年金の平均月額は国民年金(老齢基礎年金)で5万円台、厚生年金(国民年金部分も含む)で14万円台です。

ただし厚生年金を月額25万円以上受け取っている人もいれば、国民年金・厚生年金ともに月額2万円未満となる人まで、幅広い受給額帯に分布しています。

年金とその他の所得を含めても、一定基準以下の所得となる場合には「年金生活者支援給付金」が受け取れる可能性があることをご存じでしょうか。