整備記録と同様に大事な要素としては「事故歴の有無」が挙げられます。
公道を走行している以上「事故リスク」はありますが、中古車によっては事故による重大な修理(フレーム修正など)をされているケースがあります。
外見上は何も問題なさそうでも、車の骨格部分が歪んだ形跡があったりするものもあります。
自動車関連の仕事をしている人であれば、フレーム修正や事故の修理跡を見つけるのは比較的簡単かもしれませんが、素人が見てもわからない場合があります。
大手中古車サイトの「グーネット中古車(Goo-net)」では、独自で「グー鑑定」という認定をしています。これは中古車販売店以外の第三者機関が車の内外装やエンジン等の機関をしっかりチェックをして「鑑定書」を発行するシステムです。
この中の「修復歴」に関してはJAAA(日本自動車鑑定協会)が確認をするので事故等による車のフレーム修正の有無やその度合いを確認することができます。
グー鑑定には費用がかかるため、その分中古車価格が高くなってしまいますが、「安心料」として考えるのであればそこまでの負担ではないかと思います。
中古車選びの際はグー鑑定があるかないか、という点も気にするといいでしょう。
冠水車はやめた方がいい
中古車を見ていて「この車、修復歴がないのにやたら安いな」という車があった場合、冠水車である可能性が非常に高いのが近年の状況。
冠水車はその名の通り車が水に浸かってしまった中古車のことです。どっぷり水に浸かってしまった車は基本的に廃車ですが、車内のシートぐらいまでの冠水であれば、ある程度手直しをすれば「まだ乗れる車」となります。
冠水車の特徴としてはとにかく安価という特徴がありますが、安いなりにリスクが伴います。
1つ目のリスクとしては、「臭いとカビ」です。中古車として流通する前にクリーニングをしますが、見えない部分の泥などが落とし切れていないものもあり、そこから悪臭を発します。特に夏場は雑菌の繁殖が多くなるので、耐えきれないものもあると聞きます。
2つ目のリスクは「電装関係のトラブル」です。近年の自動車は車のいたるところに電気系統の配線が張り巡らされています。いくら手直しをするといっても全ての配線を交換するわけではないので、買ったときは大丈夫でも時間の経過とともに配線がショートする可能性があります。
こういったリスクがありますから、いくら安くても冠水車を買うのは避けた方がいいでしょう。
その他の注意すべきポイント
ここまでは中古車選びの基本事項を紹介しましたが、これ以外にも注意すべきポイントがあります。
それは「タバコを吸っていたか」と「ペットを乗せていたか」という点です。いずれの場合も、いくらルームクリーニングをしても落ちない汚れや臭いがこびりついている車もあります。特に動物をケージに入れずに乗せていた場合は尿などの獣臭がキツイ車があります。
こういった汚れや臭いが気にならない人もいるかと思いますが、チェックすべきポイントでしょう。
まとめ
今回紹介したのはほんの基本的な事項ですが、どれも重要なポイントだと筆者は考えます。
中古車との出会いは一期一会ですから、納得のできる個体と出会えるまで根気よく探すという心構えも大切ですね。
宇野 源一