4. 住所地特例で注意したい3つのこと

住所地特例が適用されると、住民票は施設のある自治体にあっても、後期高齢者医療制度では前の住所地の広域連合の被保険者のままです。

手続きで迷いやすい点を3つ紹介します。

4.1 1.住民税の申告も必要になる

江戸川区の案内では、後期高齢者医療制度の加入者が特別養護老人ホームなどに入所するため、区外の住所地特例対象施設に住民票を移すときの注意点として、住民税の申告に触れています。

住民税の申告をしていない人がいる世帯は、正しい保険料額を算定できません。申告は毎年必要で、申告がないと、保険料の減額や医療費の軽減などが受けられなくなる可能性があるとのことです。

住民税の申告先は、住所を移した先の自治体か、移す前の自治体かで迷う人もいるでしょう。入所の手続きと同じタイミングで、窓口に確認しておくと安心です。

4.2 2.入所先が対象施設かを、住民票を移す前に確認する

住所地特例の対象は、病院や施設の種類で決まっています。有料老人ホームのような施設でも、種類によっては対象にならないことがあります。千葉県の案内では、特定施設のうち地域密着型特定施設は対象に含まれていません。

江戸川区の案内でも、入所先が対象施設かどうかは、施設がある自治体への確認が必要としています。対象外の施設に入所すると、住所地特例は使えません。入所を決める前に、施設の担当者や市区町村の窓口に、対象かどうかを聞いておきましょう。

4.3 3.退所や転居のときも届出が必要になる

住所地特例は、入所したときだけでなく、退所や転居のときにも届出が必要です。

東京都の案内では、住所地特例の対象施設に入所している人が転居した場合も、同じように手続きが必要とされています。窓口が施設のある市区町村ではなく、入所前に住んでいた市区町村の後期高齢者医療の担当窓口になる点が分かりにくいところです。

資格確認書や認定証など、手元にある書類の扱いも、届出のときにあわせて窓口で確認しましょう。

5. 住所地特例の人の健康診査に、助成がある広域連合も

住所地特例が適用されると、被保険者として所属する広域連合と、実際に住んでいる自治体が別になります。健康診査の扱いも、広域連合によって案内が分かれます。

千葉県後期高齢者医療広域連合には、他県の施設に入所している千葉県の被保険者を対象にした、健康診査の助成制度があります。ほかの健康診査や人間ドックを受けた人、その費用の助成を受けた人などは対象外です。

助成の有無や対象、金額は、広域連合によって異なります。千葉県の例でも、助成額や申請方法は広域連合の案内で確認が必要です。住所地特例が適用される人は、前の住所地の広域連合や市区町村の窓口に、健康診査の扱いも聞いておきましょう。

6. まとめにかえて|入所が決まったら、住民票を移す前に窓口へ

施設や病院に入るために他県へ住所を移しても、対象施設であれば、後期高齢者医療制度では前の住所地の広域連合の被保険者のままです。

ただし、入所前の届出や住民税の申告など、手続きは複数あります。

入所が決まったら、住民票を移す前に、いま住んでいる市区町村の後期高齢者医療の担当窓口で、入所先が対象施設か、届出に何が必要かを確認しましょう。取り扱いは広域連合や自治体によって異なるため、最新の案内は窓口で確かめてください。

参考資料