3. 失権したときの届出と期限

失権の事由に該当したときは、「遺族年金失権届」を提出します。日本年金機構のページには、次のように書かれています。

  • 届出書:「遺族年金失権届」
  • 期限:失権の事由に該当した日から、遺族基礎年金は14日以内、遺族厚生年金は10日以内
  • 提出先:年金事務所または街角の年金相談センター
  • 添付書類:ページに記載がないため、年金事務所で確認

婚姻や養子縁組で氏名が変わったときは、日本年金機構から失権届や理由届のお知らせが送られる場合があります。お知らせが届いてから2週間以内に届書を提出しないと、年金の支払いが一時止まることがあります。

なお、子が18歳になった年度の3月31日に到達した場合の失権は、届出が不要です。

4. 迷いやすい点は、年金事務所で確認する

日本年金機構のページだけでは判断できない点もあります。次の点は、年金事務所で確認してください。

  • 内縁関係にあたるかどうか:同居している、住民票の住所が同じ、といった状況だけで判断できるのかは、ページに書かれていません
  • 結婚後に離婚した場合の扱い:失権した遺族年金が、離婚後にどうなるのかは、ページに書かれていません
  • 氏名変更の理由届:旧姓に戻すなど、婚姻や養子縁組が理由ではない氏名変更の場合は、「遺族年金失権届」ではなく「遺族年金受給権者氏名変更理由届」を提出します
  • 子に支給される年金の扱い:配偶者が失権したあとの、子の年金の扱いは、個別の状況で変わります

5. この記事の前提

  • 金額は令和8年度の額で、試算は編集部の仮定による目安です
  • 失権事由は、日本年金機構のページ(更新日2021年1月4日)に基づきます。制度の取り扱いは変わることがあるため、最新の内容は日本年金機構や年金事務所で確認してください
  • 遺族厚生年金や中高齢寡婦加算は、2028年4月から見直しが予定されています。この記事は現行制度の内容で、見直し後の扱いは含みません

6. 確認しておきたいこと

再婚や、パートナーとの同居を考えるときは、遺族年金の受給が終わることを前提に、家計の見通しを組み直しておくことをおすすめします。受給が終わる時期と、その後に子の年金がどうなるのかによって、必要な生活費の備えは変わるためです。

結婚や養子縁組をする前に、年金事務所で「いつから、いくらの年金が受け取れなくなるのか」を確認しておくと、届出の期限にも間に合わせやすくなります。

7. まとめ

日本年金機構によると、遺族年金は、結婚(内縁関係を含む)したときや、直系血族・直系姻族以外の方の養子となったときに、受給権がなくなります。子は、離縁や、18歳になった年度の3月31日の到達でも失権します。

失権の届出は、遺族基礎年金が14日以内、遺族厚生年金が10日以内です。内縁関係の範囲や、離婚後の扱いなど、ページだけでは判断できない点は、年金事務所で確認してください。

再婚やパートナーとの同居を考えている方は、受給が終わる時期と金額を確認し、家計の見通しを立ててから、手続きを進めてみてください。

参考資料

和田 直子