いま子育て世帯の多くが気になっているであろう、2020年度の教育改革。学習指導要領が約10年ぶりに改訂され、これからの社会で人生を切り拓いていく力を身につけるべく、小学校では外国語学習やブログラミング学習がスタートします。

間もなく始まる教育改革に向け、楽天市場では先回り消費の動きが顕著に見られました。具体的にはプログラミングに親しむことができるようなオモチャや教材、英語CD、英検対策本、英検絵本、リビングでの学習を助けてくれるテーブルや椅子などがよく売れたそうです。

こうした先回り消費の背景には、「子どもが小学校で学校の授業についていけるように」「授業が始まる前にスタートダッシュをかけよう」といった親の子どもへの先行投資の動きがあるのでしょう。

キャッシュレス化は子どものお子遣いにも?

一方で、まだまだよくわかっていない親が多いのも現状。子どもに教材やオモチャを買い与える目的だけではなく、親自身も一緒に学んでいきたいという思いがあることもうかがえます。

清水さんも「今年、増税に伴ってキャッシュレスに関するガイド本や書籍が売れました。自分自身がキャッシュレスについて学びたいという目的だけでなく、キャッシュレスというツールを使った金銭教育を子どもにする親が増えたからではないでしょうか」と言います。

清水さんによると、中国やシンガポールではすでに当たり前になっている、子どものお子遣いをキャッシュレスにする傾向も今年は強まっているそう。

たしかにスマホのQRコード・バーコード決済やSuicaなどのICカードはプリペイド式なので、親が事前にお小遣いを先払いしてしまえば子どものお子遣い使い過ぎの防止にもなりそうです。また、子どもが高額の現金を持ち歩かないことや履歴が残ることなどから、防犯上の安心感や親子でお金の使い方を確認できるといったメリットもあるのかもしれません。

2019年のネットショッピングにおけるトレンドを象徴しているとも言える、楽天ヒット番付2019。改元や増税など変化が目まぐるしかった2019年、子どもと一緒にその変化を楽しんだり学んだりしようとする子育て世代の親の姿勢が浮き彫りになったとも言えるのではないでしょうか。

秋山 悠紀