4. 勤続年数と企業規模から、自分の月給の位置を確かめる
自分の月給が、同じ勤続年数・同じ企業規模の平均と比べてどの位置にあるのかを、次の手順で確かめられます。
まず、給与明細で、残業代などを除いた月々の給与の額を確認します。次に、自分の勤続年数階級と、勤め先の企業規模(常用労働者の数)を確認し、下の一覧と見比べます。
- 勤続0年:大企業29.3万円、中企業27.3万円、小企業25.5万円
- 勤続1〜2年:大企業31.1万円、中企業27.9万円、小企業26.7万円
- 勤続3〜4年:大企業31.9万円、中企業28.9万円、小企業28.6万円
- 勤続5〜9年:大企業33.7万円、中企業30.4万円、小企業29.7万円
- 勤続10〜14年:大企業36.8万円、中企業32.3万円、小企業31.2万円
- 勤続15〜19年:大企業41.5万円、中企業35.4万円、小企業33.3万円
- 勤続20〜24年:大企業46.8万円、中企業37.9万円、小企業34.5万円
- 勤続25〜29年:大企業50.8万円、中企業40.8万円、小企業36.5万円
- 勤続30年以上:大企業49.7万円、中企業41.4万円、小企業36.7万円
平均より低いからといって、すぐに悪いとは言えません。役職や職種、地域、年齢の違いが含まれているためです。あくまで、いまの位置を知るための目安として見てください。
5. この統計の読み方
この統計の数字をそのまま「自分の年収」にあてはめるときは、次の点に注意が必要です。
- 月給は、賞与(年間賞与その他特別給与額)や残業代を含まない所定内給与額です。年換算は月給×12の目安で、実際の年収は賞与や残業代で上下します
- 平均値であり、中央値ではありません。高い賃金の人に引っ張られて、平均が上がっている可能性があります
- 対象は10人以上の常用労働者を雇用する民営事業所の、短時間労働者を除く一般労働者です。10人未満の事業所は含まれません
- 規模による差には、産業や職種の構成の違いも含まれている可能性があります。同じ仕事で比べた差ではありません
- 勤続年数別の数字は、同じ人を追った結果ではなく、勤続年数の異なる人たちの平均を並べたものです
6. 確認しておきたいこと
転職や就職先を選ぶときは、入社時の月給だけでなく、勤続年数とともにどう上がっていくのかを確認しておくことをおすすめします。求人票や会社説明会で、昇給の実績や、勤続10年・20年のモデル賃金を聞いておくと、見通しが立てやすくなります。
また、この統計には賞与の規模別の数字を載せていません。賞与は企業によって大きく異なるため、賞与の支給実績や、退職金、福利厚生もあわせて、年収ベースで比べることが大切です。
7. まとめ
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によると、大企業と小企業の月給の差は、勤続0年の月3.7万円から、勤続25〜29年の月14.3万円(年換算で約171万円)まで広がります。勤続10〜14年から25〜29年にかけての上がり方も、大企業が月14.0万円、小企業が月5.3万円と大きく違います。
雇用形態別では、正社員の大企業と小企業の差は月9.9万円ですが、正社員以外では月2.3万円にとどまります。月給は賞与や残業代を含まない所定内給与額なので、年収で比べるときは別に確認が必要です。
まずは、自分の勤続年数と勤め先の規模に近い平均と、月給を比べてみましょう。そのうえで、昇給の実績や賞与を含めた年収で、これからの働き方を考えてみてください。
参考資料
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況」
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 結果の概況(企業規模別)」
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 主な用語の定義」
- 厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査 調査の概要」
和田 直子