金の値段が高い水準で推移するなか、使わなくなった指輪やネックレスがいくらになるのか、気になっている方もいるのではないでしょうか。金のアクセサリーの値段は、純金の地金とは別に、金の含有率(品位)ごとに決まります。
田中貴金属工業が2026年10月14日9時30分に公表した金製品のリサイクル価格(買取価格)は、K24が1グラムあたり2万1177円、K18が1万5456円でした。品位の証明については、造幣局が品位試験に合格した製品に「ホールマーク」を打刻しています。
この記事では、品位ごとの1グラムあたりの価格と金地金の価格との違い、造幣局のホールマークの見方、純金の製品に適用される「特定品」の条件を見ていきます。
1. 金製品の買取価格は品位ごとに決まる。10月14日のK18は1グラム1万5456円
田中貴金属工業は、指輪やネックレスなどの金製品を買い取るときの1グラムあたりの価格を「リサイクル価格」として、日曜・年末年始を除き9時30分と14時の1日2回公表しています。価格は当日の金地金の価格を基準に、品位ごとに算定されます。
1.1 K24からK9まで、品位ごとの1グラムあたりのリサイクル価格
2026年10月14日9時30分公表の金製品のリサイクル価格(税込)は、次のとおりです。品位が下がるほど、1グラムあたりの価格は低くなります。
【金製品のリサイクル価格(10月14日9時30分公表・税込・1グラムあたり)】
- K24特定品:2万1639円
- K24:2万1177円
- K22:1万9335円
- K20:1万7323円
- K18:1万5456円
- K15:1万1989円
- K14:1万1157円
- K12:9389円
- K10:7663円
- K9:6789円
K18の1万5456円は、K24の2万1177円の約73%です。K18は金の含有率が75%の合金で、価格の比率もおおむね含有率に沿っています。
1.2 K24製品の2万1177円は、金地金の店頭買取価格2万3113円より1936円低い
同じ日の金地金(インゴット)の店頭買取価格は、1グラムあたり2万3113円でした(9時30分公表・税込)。同じ純金でも、K24の製品のリサイクル価格は地金より1936円低くなっています。
田中貴金属工業によると、リサイクル価格には鑑定料・手数料が含まれており、買取時に別途手数料はかかりません。地金の買取では、重さに応じた別途手数料がかかる場合があり、地金と製品では価格の決め方が違います。
2. 造幣局のホールマークは、品位試験に合格した貴金属製品だけに打たれる
金製品の品位を公的に証明する仕組みとして、造幣局の「貴金属製品の品位証明」があります。造幣局が公的な第三者として品位試験を行い、合格した製品に証明記号(ホールマーク)を打刻する制度です。
2.1 ホールマークは日の丸と、ひし形の中の千分率の数字でできている
ホールマークは、造幣局の証明であることを示す日本の国旗(日の丸)と、品位を千分率で示すひし形の中の数字などで構成されています。金の品位75%の製品なら、ひし形の中の数字は「750」です。
品位証明は、貴金属製品の製造または販売をしている事業者からの依頼に応じて行われる任意の制度です。そのため、市販の金製品にはホールマークのないものもあります。
2.2 「K18」とだけ刻印された製品は、造幣局が品位を証明したものではない
造幣局はカラット表示の刻印を行っていません。造幣局によると、「K18」とだけ刻印された金製品は、造幣局が品位を証明したものではありません。ホールマークの数字とカラット表示の対応は次のとおりです。
【ホールマークの数字とカラット表示】
- 999:K24(金の含有率99.9%)
- 916:K22(同91.6%)
- 750:K18(同75%)
- 585:K14(同58.5%)
- 416:K10(同41.6%)
- 375:K9(同37.5%)
2012年4月からは、純金属は「1000」ではなく「999」と表示されるようになりました。金の「917」は「916」、「417」は「416」と表示されます。証明している品位はそれまでと同じです。
3. 純金のメダルや印鑑は、造幣局の検定マークがあれば「K24特定品」の価格になる
田中貴金属工業のリサイクル価格には、K24とは別に「K24特定品」の価格があり、10月14日9時30分公表では1グラム2万1639円でした。同じ日のK24の2万1177円より462円高い価格です。
3.1 K24特定品の前提条件は、造幣局検定マークと純金の品位刻印
K24特定品の価格が使われるのは、造幣局検定マークまたはホシエスマークがあり、「純金」「K24」「1000」「999」のいずれかの品位刻印があって、付属物がない製品です。
3.2 対象は馬蹄・円形のメダル・印材などの品目に限られる
対象品目は、日本中央競馬会(JRA)と地方競馬全国協会(NAR)の馬蹄、円形(真円)のメダル、単純な円柱・四角柱の印材・印鑑、小判型のレプリカ小判・大判やメダルなどです。これらの品目にあたらない純金の製品は、特定品の価格の対象になりません。
10月14日9時30分公表のリサイクル価格は、K24が1グラム2万1177円、K18が1万5456円で、金地金の店頭買取価格2万3113円とは別に決まります。造幣局のホールマークは、品位を千分率の数字で示しています。
手元の金製品の品位は、製品に打たれた刻印で確かめられます。日の丸とひし形の数字があれば、造幣局が品位を証明した製品です。
ここからは、元銀行員として資産のご相談を受けてきた立場から、品位と重さを使った金額の目安の出し方と、持ち込む前に見ておきたい刻印を確認していきます。
同じ「金のアクセサリー」でも、品位によって1グラムあたりの価格はK24の半分以下になることもあります。重さだけで金額を想像せず、まずは刻印で品位を確かめるところから始めると、思っていた金額との食い違いを防げます。
