3. 障害認定日を過ぎてから請求するとどうなる?

請求の種類には、「障害認定日による請求」と「事後重症による請求」の2つがあります。

障害年金の請求の種類(障害認定日による請求・事後重症による請求)3/3

障害年金の請求の種類(障害認定日による請求・事後重症による請求)

出所:日本年金機構「障害基礎年金(受給要件・請求時期・年金額)」、日本年金機構「障害年金ガイド」をもとにLIMO編集部作成

3.1 障害認定日による請求

障害認定日に障害の状態にあれば、障害認定日の翌月分から年金を受け取れます。

請求書は障害認定日以降であればいつでも提出できますが、遡って受け取れる年金は、時効により5年分が限度です。

障害認定日から1年以上たって請求する場合は、障害認定日時点と、請求日前3か月以内の状態がわかる2種類の診断書が必要です。

3.2 事後重症による請求

障害認定日には障害の状態に該当しなかったものの、その後に症状が悪化して障害の状態になった場合は、事後重症による請求ができます。

この場合、年金は請求日の翌月分から受け取れます。

請求書は、65歳の誕生日の前々日までに提出する必要があります。

請求が遅れると受給の開始も遅れるため、該当したら速やかに請求することが勧められています。

4. 1年6か月を待つ間に、やっておきたいことは?

障害認定日が来るまでの間にも、請求に向けた準備を進めておくことはできます。

4.1 初診日を確認し、年金事務所などに相談する

日本年金機構のガイドでは、請求の流れの最初に、初診日を確認し、年金事務所や街角の年金相談センターに相談することが示されています。

初診日は、障害基礎年金・障害厚生年金の受給要件のうち、加入期間や保険料の納付要件を判定するために使われます。

転院を重ねている場合は、一番初めに診療を受けた日がいつかを、早めに整理しておくと安心です。

4.2 保険料の納付要件を確認する

原則として、初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料を納めた期間と免除を受けた期間を合わせて3分の2以上あることが必要です。

例外として、初診日が令和18年3月末日までで、初診日に65歳未満であれば、初診日の前日時点で、直近1年間に保険料の未納がなければよいとされています。

ご自身が要件を満たしているか不安な場合は、年金事務所などに相談してみましょう。

4.3 請求から受け取りまでの流れを知っておく

年金請求書を提出すると、審査を経て、年金証書と年金決定通知書が届きます。

届くまでは、提出から約3か月かかるとされていますが、審査に時間がかかる場合もあります。

年金証書が届いた約1〜2か月後に、指定した口座へ、偶数月に2か月分ずつ振り込まれます。

和田直子
「1年6か月も待たなければならないのか」と感じるのは、自然なことだと思います。

ただ、1年6か月は、何もできない期間というわけではありません。初診日の確認や保険料の納付要件のチェックなど、請求の前に進められる準備があります。

また、認定日が早まる場合や、認定日を過ぎてから遡って請求できる場合もあります。ご自身の場合はどれに当てはまるのかを、年金事務所などで早めに確認しておくと、見通しが立てやすくなります。

5. まとめ

障害年金の請求の基準となる障害認定日は、原則として、初診日から1年6か月を過ぎた日です。

ただし、1年6か月以内に症状が固定した場合や、人工透析・人工関節などの病気や手術によっては、これより早く障害認定日になる場合があります。

障害認定日を過ぎてからでも請求でき、障害認定日による請求では、遡って受け取れるのは5年分が限度です。

事後重症による請求は、請求日の翌月分から受け取れ、65歳の誕生日の前々日までに請求書を提出する必要があります。

待つ間は、初診日の確認と、保険料の納付要件の確認を進めておくと安心です。

障害年金は個別の事情によって取り扱いが異なるため、請求できるかどうか、いつ請求するかについては、年金事務所や街角の年金相談センターなどでご確認ください。

【免責事項】

  • 本記事は、2026年10月13日時点の日本年金機構の公表情報にもとづいています。制度の内容は、変更される場合があります。
  • 障害年金を受け取れるかどうかは、傷病の状態、障害の程度、初診日の確認、保険料の納付要件などにより、個別に審査されます。本記事の内容は、受給を保証するものではありません。
  • 障害認定日の特例として紹介した例は、障害認定基準の一部を抜粋したものです。ご自身の場合の取り扱いは、年金事務所や街角の年金相談センター、専門家などにご確認ください。
  • 本記事は、特定の請求方法や手続きを推奨することを目的としたものではありません。

参考資料

和田 直子