4. 元自治体職員として受けた、子どもの人数と国民健康保険料の相談

国民健康保険料の計算を担当していた頃は、子育て世帯から保険料の内訳について問い合わせを受けることがよくありました。印象に残っているのは次の2つです。

4.1 「収入のない子どもの分まで保険料がかかるのはなぜか」

会社の健康保険から国民健康保険に切り替えた世帯では、扶養に入っていた子どもの分まで均等割額がかかることに驚く方がいました。国民健康保険では、子どもも1人の加入者として数えます。

窓口では、通知書の均等割額の欄を一緒に見ながら、加入者の人数分がかかっていることを説明してきました。

4.2 所得の申告をしていない家族がいて、軽減が反映されない

所得のない家族の申告を出していなかったため、7割・5割・2割の軽減が反映されていなかった世帯もありました。

所得による軽減は税の申告内容で判定するため、世帯主や加入者のうち一人でも申告をしていない人がいると判定の対象にならないのが一般的です。所得がない人にも、住民税の申告を勧めています。

5. 子どもの年齢で国民健康保険の均等割額が変わる時期は、2027年4月の前と後で違う

子どもの均等割額は、年齢による軽減の対象から外れるときに変わります。2027年4月の前と後で、その時期を並べておきます。

5.1 いまは、小学校に入る年度の4月から医療分などの5割軽減が外れる

未就学児の5割軽減は、6歳に達する日以後の最初の3月31日までです。小学校に入学する年度の4月からは、医療分と後期高齢者支援金分の均等割額がそのままかかります。

5.2 2027年4月からは、高校3年生の年度末まで5割軽減が続く

改正後は、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで5割軽減が続きます。子ども・子育て支援金分の全額軽減と同じ時期まで、軽減を受けられることになります。

その翌月の4月からは、医療分と後期高齢者支援金分の均等割額が軽減前の額でかかり、子ども・子育て支援金分にも均等割額がかかるようになります。

5.3 子どもの年齢による軽減は、申請しなくても反映される

練馬区は、未就学児の均等割額の減額も、18歳未満の子ども・子育て支援金分の減額も、対象者は自動的に減額され、申請は必要ないと案内しています。

6. 2027年度の国民健康保険料の通知が届いたら見ておきたい3つの欄

改正は2027年4月1日に施行されます。実際にいくら軽くなるかは、各市区町村の2027年度の料率と通知で決まります。

  • 子どもごとの均等割額:小学生から高校生年代の子どもの医療分・後期高齢者支援金分が、半額になっているか
  • 所得による軽減の割合:7割・5割・2割の軽減がかかっているか
  • 子ども・子育て支援金分:18歳以上の加入者にだけ均等割額がかかっているか

内訳で分からないところは、お住まいの市区町村の国民健康保険の窓口で確かめられます。

7. まとめにかえて

国民健康保険では子どもにも均等割額がかかり、いま5割軽減されているのは未就学児だけです。健康保険法等の一部を改正する法律により、2027年4月1日からは18歳に達する日以後の最初の3月31日まで、つまり高校生年代まで5割軽減が広がります。

広島市の令和8年度の料率に当てはめると、中学生・高校生1人あたり年2万785円の軽減です。所得による軽減がある世帯は8.5割・7.5割・6割になります。2027年度の通知が届いたら、子どもごとの均等割額の欄を確かめておきましょう。

参考資料

太田 彩子