スタッドレスタイヤは走行で摩耗した場合、残り溝が「50%以下」になるとスタッドレスタイヤとしての性能が低下します。この残量に到達すると積雪路や凍結路を走行した時に新品の状況よりも滑りやすくなってしまいます。

そのため、スタッドレスタイヤには限界地の1.6mmを示す「スリップサイン」以外に「プラットフォーム」と呼ばれる表示がされています。

このプラットフォームが完全に露出してしまった場合は、スタッドレスタイヤとしてまったく使い物にならない状態であるといえますから、即座に交換するようにしましょう。

ちなみにブリヂストンが雪国を除いた地域に在住し、クルマを月に1回以上かつ雪道を年1回以上運転する男女1,000人に対して行った調査(※2)によると、回答した人の約8割がプラットフォームの存在すら知らないという結果になったとのことです。

劣化すると性能が低下する

タイヤはゴム製品です。
ゴムは太陽光の熱や紫外線を浴びることで劣化していきます。劣化の症状の代表例として挙げられるのが「ゴムの硬化」です。

スタッドレスタイヤにおける最大の天敵ともいえるのがこの硬化で、ゴムが硬化すると降雪路や凍結路でのグリップ性能(タイヤが路面に食いつこうとする性能)が低下します。