3. 【対象者と支給額】2つの手当の違いを並べる
児童手当は、0歳から高校生年代まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の子を養育している方が対象です。月額は子ども1人につき、3歳未満なら1万5000円、3歳から高校生年代までなら1万円です。第3子以降にあたる子は、年齢にかかわらず3万円になります。ここでいう第3子以降とは、児童とその兄姉等を年齢の高い順に数えたときに、3人目以降にあたる子を指します。
児童扶養手当は、18歳に達する日以後の最初の3月31日まで(障害児の場合は20歳未満)の児童を監護するひとり親等が、支給の対象者です。父母が婚姻を解消した児童、父または母が死亡した児童などを監護していることなどが支給要件とされています。
児童扶養手当の手当の金額(令和8年4月から)は、全部支給が月4万8050円、一部支給が月4万8040円から1万1340円です。児童2人目以降は1人につき、全部支給で1万1350円、一部支給で1万1340円から5680円が加算されます。なお、令和7年度は、全部支給が4万6690円でした。毎年度改定されます。
児童扶養手当には所得制限限度額があり、収入ベースで、2人世帯の場合は全部支給が190万円、一部支給が385万円とされています。資料では金額が見込額と示されているため、確定した金額や、ご自身の世帯がどの区分にあたるかは、お住まいの市区町村の窓口で確かめてください。
4. 【受け取っている人】児童扶養手当は77万7962人、児童手当は1052万7673人
こども家庭庁の「児童扶養手当制度の概要」によると、児童扶養手当の受給者数は令和7年3月時点で77万7962人でした。このうち母が73万8913人、父が3万5915人、養育者が3134人です。
児童手当のほうは、「令和6年度児童手当事業年報」(こども家庭庁)に受給者数が載っています。令和7年2月末現在の受給者数(一般受給資格者)は1052万7673人でした。内訳は、被用者が803万0396人、非被用者が147万7958人、公務員が101万9319人です。同じ時点の支給対象児童数(一般受給資格者の分)は1795万9690人です。
2つの数字は時点も数え方も異なるため、それぞれ別の数字として見る必要があります。どちらも手当を受け取る人数で、子どもの人数ではありません。児童手当で子どもの数を表しているのは、支給対象児童数のほうです。
5. 【手続き】受け取りを続けるために確かめたいこと
児童手当は、子どもが生まれたときや他の市区町村から転入したときに、住んでいる市区町村に「認定請求書」を出す必要があります。こども家庭庁の「児童手当制度のご案内」によると、手当は原則として申請の翌月分からで、申請が遅れた月の分は原則として受け取れなくなるとされています。子どもが生まれたときは出生の日の翌日から、転入したときは転入した日の翌日から、それぞれ15日以内の申請が求められています。
毎年の現況届は、令和4年6月分以降は原則として提出が不要になりました。ただし、市区町村によっては引き続き提出を求める場合があり、離婚協議中で配偶者と別居している方などは、引き続き提出が必要とされています。
また、児童手当は受給者や配偶者、児童などの住所や氏名が変わったときにも届出が必要です。公務員の場合は勤務先から支給されるため、公務員になったときや公務員でなくなったときなどには、住んでいる市区町村と勤務先への届出が必要とされています。
児童扶養手当は、都道府県、市、福祉事務所を設置する町村が実施主体です。所得や世帯の状況によって受け取れる金額が変わるため、届いた書類の内容をよく読み、分からないところは市区町村の窓口に確かめておきましょう。2つの手当は窓口や手続きが異なることもあるため、それぞれの案内を分けて保管しておくと、これからの手続きのときにも探しやすくなります。
6. まとめにかえて
児童手当は偶数月、児童扶養手当は奇数月に、それぞれ前月までの2か月分が支給されます。年末にかけては、11月に児童扶養手当、12月に児童手当、1月に再び児童扶養手当が届きます。2月以降も、偶数月と奇数月で交互に入金がある並びが続きます。
名前は似ていても、児童手当と児童扶養手当は対象や金額などが異なります。また、児童扶養手当の方は毎年度金額が改定されるため、確定した金額は市区町村の案内で確かめておくことが大切です。
まずは、手元に届いている書類や通帳の入金記録で、それぞれの手当の金額と入金の月を確かめてみてはいかがでしょうか。何月にどの手当が入るかを年間の予定に書き込んでおくと、これからの家計の見通しを立てるときの手がかりになります。
7. 編集部よりコメント
手当は、届く月と使う月を分けて考えると、家計の中での役割が見えやすくなります。入金の月に合わせて大きな支払いを予定しておくのか、毎月の生活費にならして使うのかは、家庭ごとにさまざまです。届いた書類や振込の記録を手元に残し、年に一度は金額や支払月を見直しておくと、制度の改正があったときにも気づきやすくなるのではないでしょうか。
参考資料
- こども家庭庁「もっと子育て応援!児童手当」
- こども家庭庁「児童手当制度のご案内」
- こども家庭庁「児童扶養手当について」
- こども家庭庁「児童扶養手当制度の概要」
- こども家庭庁「令和6年度児童手当事業年報」
- こども家庭庁「『児童扶養手当』が年6回支払になります」
宮野 茉莉子
