4. 65歳以上で初めて手帳の等級に該当した人は、心身障害者医療費助成の対象にならない

マル障には、年齢による対象除外があります。東京都の案内では、65歳以上になってはじめて対象の手帳の等級に該当した人は申請できません。

4.1 65歳に達する日の前日までに申請していないと対象外になる

65歳になる前から対象の等級だった人でも、65歳に達する日の前日までにマル障を申請しなかった場合は対象外です。ただし、東京都内に住所がなかった、生活保護を受けていたなどの理由で、65歳前に申請できなかった人は除かれます。

手帳を持っているだけで医療費の助成が自動で始まると思っている方もいるかもしれません。

マル障は申請してはじめて受給者証が交付される制度なので、等級が上がったときや東京都に転入したときは、早めに窓口で確かめておくと安心です。

4.2 後期高齢者医療の被保険者で住民税が課税されている人も対象外

後期高齢者医療の被保険者で、住民税が課税されている人もマル障の対象外です。生活保護や中国残留邦人等支援給付を受けている人も申請できません。

5. 心身障害者医療費助成の自己負担を、外来の医療費10万円と入院の医療費100万円で計算する

医療費のように月ごとに変わる出費は、上限で止まる額を先に把握しておきましょう。マル障の自己負担も、総医療費を置いて計算すると大きさがつかめます。

5.1 外来で総医療費が月10万円かかった場合の自己負担

医療保険の自己負担が3割の人が、外来で総医療費10万円の診療を受けた場合で計算すると、次のとおりです。

  • マル障がない場合:10万円×3割=3万円
  • マル障の住民税課税者:10万円×1割=1万円(上限の1万8000円に届かないため1万円)
  • マル障の住民税非課税者:0円

5.2 入院で総医療費が月100万円かかった場合の自己負担

同じ月に入院して総医療費が100万円かかった場合、住民税課税者の1割は10万円ですが、外来と入院の上限は月5万7600円なので、窓口で支払うのは5万7600円です。住民税非課税者は0円ですが、どちらも入院中の食事代は別に支払います。

実際の支払いは、医療機関や受診の状況によって変わります。この計算は目安として見てください。

6. マル障受給者証は毎年9月に更新、自立支援医療は心身障害者医療費助成より先に使う

マル障受給者証の有効期間は9月1日から翌年8月31日までで、毎年9月が更新月です。2026年9月1日からの受給者証はクリーム色で、有効期間は2027年8月31日までです。

6.1 精神障害者保健福祉手帳1級の人は手帳の有効期限に注意

精神障害者保健福祉手帳1級でマル障を受けている人は、手帳の有効期限が2027年8月31日より前なら、マル障の有効期間の終わりも手帳の有効期限と同じ日になります。手帳の更新の時期を家族で共有しておくと、受給者証が切れたまま受診することを防げます。

6.2 【確認したいこと】自立支援医療の対象なら、心身障害者医療費助成と併用できる

自立支援医療(更生医療・育成医療・精神通院医療)は、マル障より優先して適用されます。対象になる人は自立支援医療の手続きも必要ですが、マル障との併用はできます。通院が長く続く人は、両方の担当窓口で手続きを確かめておきましょう。

7. まとめ

東京都の心身障害者医療費助成制度(マル障)の対象は、身体障害者手帳1級・2級(内部障害は3級まで)、愛の手帳1度・2度、精神障害者保健福祉手帳1級の人です。2026年9月からの所得制限基準額は扶養親族0人で375万8000円で、本人の所得で判断します。

窓口の自己負担は、住民税非課税なら負担なし、課税なら総医療費の1割で外来は月1万8000円までです。65歳以上で初めて対象の等級に該当した人は申請できないため、対象になったら早めに区市町村の窓口で申請しておきましょう。

参考資料

和田 直子