4. 住宅ローン控除を所得税から引ききれないときは、翌年度の住民税から差し引かれる

住宅ローン控除の額が所得税額より大きいと、所得税では控除しきれない分が残ります。総務省は、その残りを翌年度の個人住民税から差し引くしくみを案内しています。

4.1 住民税から差し引けるのは課税総所得金額等の5%、上限9万7500円まで

住民税から差し引かれる額には上限があり、前年分の所得税の課税総所得金額等の5%で、9万7500円が限度です。

残高が大きく控除額が多い年は、所得税と住民税を合わせても控除しきれないことがあります。源泉徴収票の住宅借入金等特別控除の額と、翌年度の住民税の税額決定通知書をあわせて見ると、実際に差し引かれた額がわかります。

4.2 住民税の住宅ローン控除は市区町村への申告が要らない

総務省によると、個人住民税の住宅ローン控除の適用にあたって、市区町村への申告は不要です。確定申告や年末調整で所得税の住宅ローン控除を受けていれば、その情報をもとに市区町村が控除を行います。

5. 40歳代の住宅ローン控除は、控除期間が終わる年と教育費の時期を並べて見る

40歳代で住宅ローン控除を受けている方は、控除期間がいつ終わるかを、こどもの進学の時期と重ねて確認しておくと安心です。

5.1 住宅ローン控除が終わると、同じ返済額でも家計の負担は増える

毎月の返済額が変わらなくても、控除がなくなった年からは税金が戻らなくなります。40歳代の平均残高1651万円なら、年末残高に0.7%をかけた控除額は11万5500円で、これが毎年の家計から外れる計算です。

変動金利で借りている場合は、金利の見直しで返済額が変わる時期も重なりえます。控除の終わりと金利の見直しを別々に考えず、同じ年表に並べておくと、手元に残すお金を決めやすくなります。

5.2 返済予定表に、控除が終わる年とこどもの進学の年を書き込む

まず、税務署から届いた控除証明書や入居した年から、控除期間の最後の年を確かめます。次に、返済予定表のその年の残高に印をつけ、こどもの高校・大学の入学の年も書き込みます。

控除が終わる年と教育費が増える年が近いと分かれば、その数年前から手元資金を厚めに残す、といった順番で準備を考えられます。

6. まとめ

40歳代で借入金がある世帯の住宅ローン残高は平均1651万円、中央値1500万円で、2000万円以上が残る世帯は39.5%でした。

住宅ローン控除は年末残高等の0.7%で、会社員は2年目から年末調整で受けられます。三井住友銀行の10月の変動金利は年1.525%からで、控除率を上回る水準です。

年末残高等証明書が届いたら、残高・利息・控除額と、控除期間が終わる年を一度並べてみてください。

参考資料

和田 直子