3. 【児童手当の拡充をはさんだ半年間】児童手当の受給者は223万5987人増えた

令和6年度の事業年報には、2月末現在の数に加えて、拡充前の令和6年9月末時点の数も参考として載っています。同じ年度の中で並べると、拡充をはさんだ半年の動きが見えます。

3.1 児童手当の受給者は、9月末の829万1686人から2月末の1052万7673人に

施設等を除く一般受給資格者は、9月末時点の829万1686人から、2月末時点では1052万7673人になりました。差は223万5987人です(LIMO編集部による計算)。

  • 被用者:625万8431人→803万396人(177万1965人増)
  • 非被用者:118万2483人→147万7958人(29万5475人増)
  • 公務員:85万772人→101万9319人(16万8547人増)

増えた人数がいちばん多いのは被用者で、半年で177万1965人増えています。事業年報は、増えた受給者が所得制限の撤廃と高校生年代への延長のどちらによるものかまでは分けていません。

3.2 公務員の受給者は、勤務先から児童手当を受け取っている人

児童手当を支給するのは原則として市区町村ですが、公務員は勤務先(所属庁)から支給されます。事業年報の「公務員」の受給者は、この勤務先から受け取っている人で、令和6年度は2月末時点で101万9319人でした。

公務員になったときや公務員でなくなったときは、その翌日から15日以内に、住んでいる市区町村と勤務先に届け出ることになっています。

4. 児童手当事業年報の数字を読むときに押さえたい3つの前提

前半で見た人数や金額は、事業年報の集計の決まりに沿って読む必要があります。家計の話に置き換える前に、次の3点を確認しておきましょう。

4.1 児童手当の受給者と子どもの数は、各年度2月末現在の数

事業年報の受給者数と支給対象の子どもの数は、各年度の2月末現在の数です。1年間に一度でも受け取った人の延べ人数ではありません。

令和6年度の受給者は、拡充前の9月末時点で829万1686人、2月末時点で1052万7673人でした。同じ年度の中でも、どの時点の数字かで大きく違います。

4.2 第3子以降の子どもは、年齢の区分とは別に数えている

支給対象の子どもの合計は、0歳から3歳未満、3歳以上中学校修了前、高校生年代、第3子以降の4区分を足した数と一致します(LIMO編集部で確認)。第3子以降にあたる子どもは、年齢の区分には入らず、第3子以降の区分で数えられていることになります。

令和6年度は第3子以降の区分が大きく増えたため、0歳から3歳未満の人数が39万4565人減ったことだけを見て、その年齢の子どもが同じだけ減ったとは言い切れません。

4.3 児童手当の支給額には、施設等の分と特例給付も含まれる

支給額は、市区町村と公務員の所属庁で年度中に支払われた総額で、決算の額とは若干異なります。施設などが受け取る分と、拡充前の特例給付も含まれています。

5. まとめ

令和6年度の児童手当事業年報では、受給者が1052万7673人、支給対象の子どもが1795万9690人でした。所得制限の撤廃と高校生年代への延長で、高校生年代の306万5963人が新たに対象に加わり、第3子以降の区分も217万9091人に増えています。

12月の支給で振り込まれるのは10月分と11月分です。子ども1人ずつの年齢と順番を書き出して、わが家の振込額を確かめてみてください。

また、児童手当の振込額を月ごと、年ごとに書き出すことで家計や貯蓄の計画も立てやすくなるでしょう。

参考資料

宮野 茉莉子