北海道の市町村には、冬の灯油代の一部を助成する「福祉灯油」を行っているところがあります。令和8年度の案内を出している千歳市と苫小牧市では、住民税非課税の高齢者世帯などに1世帯「1万円」を支給します。
対象になる年齢や収入の上限、受付の時期は市によって違います。10月から受付を始めた市もあれば、昨年度は12月に申請が始まった市もあります。
この記事では、北海道の主な市の福祉灯油の金額と、対象になる世帯の条件を解説します。
1. 福祉灯油とは?市町村が独自に行う灯油代・暖房代の助成
福祉灯油は、冬の暖房に使う灯油の負担を軽くするため、市町村が独自に行う助成です。国の制度として全国一律に決まっているものではないため、実施するかどうかや金額は市町村ごとに違います。
名前もさまざまで、千歳市は「あったか灯油事業」、苫小牧市は「ぬくもり灯油事業」、江別市は「年末見舞金(福祉灯油)」としています。帯広市のように「暖房代支援給付金」として現金を支給する市もあります。
多くの市で共通しているのは、住民税非課税などの収入の条件と、高齢者・障がい者・ひとり親といった世帯の条件の両方を満たす必要がある点です。
2. 北海道の市ではいくら?千歳市・苫小牧市は1世帯1万円
2026年10月2日時点で各市の公式ページを確認すると、主な市の福祉灯油は次のとおりでした。旭川市と帯広市は令和8年度の案内がまだないため、令和7年度の内容です。
千歳市・苫小牧市は令和8年度も1世帯1万円。帯広市は令和7年度に1万2000円を支給1/2
出所:千歳市・苫小牧市・江別市・美唄市・旭川市・帯広市の公式ページ(2026年10月2日時点)をもとにLIMO編集部作成
千歳市と苫小牧市は、令和8年10月1日から受付を始めていて、どちらも1世帯1万円です。旭川市は令和7年度に1万円、帯広市は暖房代として1万2000円を支給しました。
表の収入の上限は1人世帯の場合です。美唄市と帯広市は、課税年金収入額と所得金額を合わせた額で判定します。
江別市は、灯油200リットルを買う相当額などを支給する年末見舞金に、物価高騰対応生活者支援給付金として1万円を上乗せします。美唄市は、1世帯あたり6900円(50リットル相当)の福祉灯油券を支給し、令和9年1月22日まで使えます。
このほか、北広島市は令和8年度の補正予算に「福祉灯油特別対策事業」の費用を計上し、石狩市も補正予算の事業一覧に、高齢者世帯などや住民税非課税のひとり親世帯へ1世帯1万円を支給する「冬の生活支援一時金」を挙げていますが、どちらも申請の案内はまだ出ていません。
2.1 1万円は灯油18リットル缶で3缶分あまり
資源エネルギー庁の石油製品価格調査では、9月28日時点の北海道の灯油18リットルの店頭価格は2620円でした。この価格で換算すると、1万円は18リットル缶3缶分(7860円)を上回り、4缶分(1万480円)には少し届かない額です。
3. 対象になるのは?住民税非課税で、高齢者がいる世帯など
高齢者の年齢の決め方は、市によって大きく違います。
- 千歳市・苫小牧市:65歳以上の高齢者がいる世帯
- 美唄市:70歳以上の人だけで暮らしている世帯
- 旭川市(令和7年度):令和7年度内に70歳以上になる人がいる世帯
- 帯広市(令和7年度):世帯全員が令和8年3月31日までに75歳以上になる世帯
帯広市は「世帯全員」が75歳以上であることが条件で、65歳以上の人が1人いればよい千歳市や苫小牧市とは考え方が違います。高齢者のほか、重い障がいのある人がいる世帯やひとり親世帯を対象にしている市も多くあります。
