子どもが生まれると生活費はどれくらい増えるのだろう、と気になっていませんか?

また、3人家族と4人家族とでは、いったいいくら支出額が違うのかと疑問に思っていませんか?

総務省の家計調査によると、3人家族における1カ月の消費支出は32万4047円です。

ただし、世帯人数が増えるほど教育費や食費が大きく膨らむ一方で、住居費はむしろ減る傾向もあり、単純な右肩上がりではありません。

本記事では、3人家族から5人家族までの生活費を費目別に比較し、子育て世帯で支出が膨らみやすいポイントを解説します。

読み進めることで、これから子育てを始める世帯や、家計の見直しを考えている家庭が、支出計画の目安をつかめます。

1. 3人家族の生活費は月32万4047円

総務省の家計調査(2025年)によると、夫婦と子供1人を中心とする3人世帯の消費支出は、1カ月平均32万4047円でした。

2人世帯の28万1014円と比べると、4万3033円多い金額です。

内訳を見ると、食料が9万2240円、交通・通信が4万9752円、その他の消費支出が5万8525円と、この3項目だけで消費支出全体の約6割を占めています。

一方、教育費は1万887円にとどまっており、後述する4人・5人世帯と比べるとまだ低い水準です。

なお、3人世帯の平均像には、子供のいない世帯(親と同居する独身者がいる世帯など)も一定数含まれています。

実際、3人世帯の18歳未満人員は平均0.38人にとどまるため、現に子育て中の3人家族では、教育費や食料費がこの平均値よりやや高めになるケースもあると考えられます。

下村 美乃莉
3人世帯といっても、必ずしも小さなお子さまがいる家庭ばかりではない、という点は見落とされがちです。平均値を見るときは、自分の世帯にどれくらい近い実態なのかを意識すると、数字の見え方が変わってきます。

2. 4人家族・5人家族になると生活費はどう変わる?

4人世帯の消費支出は36万2923円、5人世帯は36万4255円で、3人世帯よりそれぞれ3万8876円、4万208円多くなっています。

費目別の内訳を比較すると、次のとおりです。

3人・4人・5人家族の生活費内訳比較(消費支出の10大費目、2025年)1/1

3人・4人・5人家族の生活費内訳比較(消費支出の10大費目、2025年)

出所:総務省統計局「家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2025年 第3-1表」を基にLIMO編集部作成

2.1 【3人・4人・5人家族の生活費内訳比較(消費支出の10大費目、2025年)】

3人家族(夫婦+子1人)

  • 食料:9万2240円
  • 住居:1万7629円
  • 光熱・水道:2万5626円
  • 家具・家事用品:1万3475円
  • 被服及び履物:1万34円
  • 保健医療:1万6445円
  • 交通・通信:4万9752円
  • 教育:1万887円
  • 教養娯楽:2万9433円
  • その他の消費支出:5万8525円
  • 消費支出(合計):32万4047円

4人家族

  • 食料:10万3384円
  • 住居:1万7245円
  • 光熱・水道:2万5942円
  • 家具・家事用品:1万4292円
  • 被服及び履物:1万3523円
  • 保健医療:1万4392円
  • 交通・通信:5万3213円
  • 教育:3万3198円
  • 教養娯楽:3万6710円
  • その他の消費支出:5万1025円
  • 消費支出(合計):36万2923円

5人家族

  • 食料:11万2019円
  • 住居:1万1968円
  • 光熱・水道:2万8271円
  • 家具・家事用品:1万6021円
  • 被服及び履物:1万4629円
  • 保健医療:1万4007円
  • 交通・通信:4万9714円
  • 教育:3万6470円
  • 教養娯楽:3万5859円
  • その他の消費支出:4万5298円
  • 消費支出(合計):36万4255円

費目別に見ると、増加が最も大きいのは教育費です。

3人世帯の1万887円に対し、4人世帯は3万3198円、5人世帯は3万6470円と、3倍前後に膨らみます。

18歳未満の世帯人員は3人世帯の0.38人に対し、4人世帯は1.31人、5人世帯は2.19人と増えており、就学中の子供の人数が増えることが教育費の伸びに直結しているとみられます。

食料も同様の傾向で、3人世帯の9万2240円から、4人世帯10万3384円、5人世帯11万2019円へと増加しています。

3. 【編集者の視点】

教育費は、子供の年齢が上がるにつれて段階的に増えていく費目です。未就学の時期はまだ支出が小さくても、小学校高学年から中学・高校にかけて、習い事や塾、部活動などの費用が重なりやすくなります。

今回のデータでも、4人・5人世帯になると教育費が3倍近くに膨らんでいますが、これは子供の人数だけでなく、年齢が上がったタイミングで負担が一気に増えることも影響していると考えられます。

「今の支出」だけでなく、数年後にどのくらいの負担が見込まれるかを早めに把握し、先取りで積み立てておくことが、急な出費に慌てないための備えになります。

一方で、住居費は3人世帯の1万7629円から、4人世帯1万7245円、5人世帯1万1968円へとむしろ減少しています。

世帯主の平均年齢は3人世帯58.3歳、4人世帯48.9歳、5人世帯47.9歳と、世帯人員が多い世帯ほど若い傾向があります。

持家の取得から年数が浅く、設備修繕・維持費(リフォーム費用など)がまだかさんでいないことが、住居費の差につながっている可能性があります。

下村 美乃莉
世帯人数が増えるほど住居費が減るというのは、意外に感じた方も多いのではないでしょうか。持家の年数やローンの状況によって差が出やすい費目なので、平均値よりもご自身の住まいの状況で考えることが大切だと感じます。

4. 子育て世帯で支出が膨らみやすい費目は?

教育費に加えて、被服及び履物費も、世帯人員が増えるにつれて増加しています。教養娯楽費も3人から4人にかけて増加しますが、5人世帯ではわずかに減少しています。

教養娯楽費は3人世帯2万9433円、4人世帯3万6710円、5人世帯3万5859円です。

被服及び履物費は3人世帯1万34円、4人世帯1万3523円、5人世帯1万4629円です。

子供の成長にともなって、習い事や衣類の買い替えなどの支出が増えていくことがうかがえます。

5. 子育て世帯が生活費を見直すときのポイント

教育費や食費は、子供の年齢や人数に応じて増えていく費目です。

削減を目指すというより、あらかじめ増加を見込んで準備しておく意識が重要といえます。

一方、住居費や光熱・水道費といった固定費は、契約の見直しなどで抑えられる余地があります。

家計全体を見直す際は、増加が避けにくい費目と、工夫の余地がある費目を分けて考えると、無理のない支出計画を立てやすくなります。

6. 【編集者の視点】

生活費を見直すときは、増えていく費目と、工夫の余地がある費目を分けて考えることが大切です。教育費や食費のように、子供の成長にともなって増加が見込みやすい支出は、削減よりも早めの準備が現実的な対応といえます。

一方、住居費や光熱・水道費のような固定費は、契約プランの見直しなどで抑えられる余地が比較的残っている費目です。

平均値はあくまで目安であり、実際の支出は住まいの状況や子供の年齢によって大きく変わります。ご自身の世帯の内訳を、増加が避けにくい支出と工夫できる支出に分けて確認してみると、無理のない支出計画を立てやすくなります。

※本記事は、編集部が総務省統計局の公表する公式の最新一次資料を直接確認の上、執筆・検証しています。

7. まとめ

  • 3人家族の生活費は月32万4047円です。
  • 4人・5人家族になると、教育費を中心に支出が増加します。
  • 住居費は世帯主の年齢層が若いこともあり、必ずしも増加するとは限りません。

総務省の最新データを参考に、自分の世帯にあった支出計画を立てていきましょう。

平均値はあくまで目安であり、実際の支出は住まいの状況や子供の年齢によって大きく変わります。定期的に家計を見直す習慣をつけておくと安心です。

参考資料

LIMO編集部家計解説班