「ずっと家にいても退屈だ」「再就職までのブランクを埋めておきたい」など、さまざまな理由で在宅ワークを考えている専業主婦も多いのではないでしょうか。webライターとして働くAさんもそのうちの1人。2018年に、思い切って専業主婦から、在宅中心のフリーランスに転身しました。
これまで会社員として働いていたAさんにとって、在宅ワークは未知の世界。仕事をつづけながら、多くの知識や発見を得ることができたそうです。そこで今回は、Aさんに伺った経験談をもとに在宅ワークの実態とコツをお伝えします。
在宅ワークで収入を得るまで
Aさんは出産を機に退職し、「幼稚園に通うまでは子育てに専念しよう」と考えていたとのこと。しかし、子どもが1歳になり「そろそろ自宅でなら働けるのでは?」と思い、在宅ワークの世界に踏み込もうと決めました。もともと文章を書くことが好きだったこともあり、クラウドソーシングに登録をして記事を書く仕事を探したのです。
1カ月目の収入は、手取りで約3万円。その後は少しずつアップしていき、6か月目で約6万円、10か月後には10万円を超えるように。2年目になると、30万円を超える月もでてきました。
最初の頃の作業時間は、子どもの昼寝中や夫がいる間のみで、1日3時間程度。誰でも参加できる「1000文字にまとめる作業」「育児グッズのレビュー」といった案件ばかりこなしていたそうです。
収入が増えたきっかけ
地道に評価や実績を増やしていくうちに、「この記事を書いてほしい」と依頼される回数が増えてきました。いわゆる「スカウト」というものです。
また、「契約は終わったけれど、引き続き書いてほしい」という「継続案件」をいただける機会も増えたとのこと。以前までは「案件に応募して報酬を受け取り、また新たに応募する」というサイクルでしたが、このようなスカウトや継続案件によってスムーズに収入を得られるようになったのです。
「1文字あたりいくら」という文字単価は0.5円からスタートし、半年ほどで1.0円にアップ。記事の内容によりますが、次第に2円前後の仕事を任されるようになりました。在宅ワークだけに限りませんが、「一気に状況が変わる」のではなく「徐々にスキルや収入が上がっていく」という道のりです。
在宅ワークで失敗しないためには
こう聞くとトントン拍子のように感じますが、失敗や後悔もあったそうです。在宅ワークには、一歩間違えると収入を得られないどころか、ストレスだけが蓄積されるリスクも潜んでいます。そこで、Aさんに失敗の対策を聞いてみました。
仕事の環境は整えておくべし
「私の場合、『育児の合間に』と始めたはずが、気が付けば1日数時間で処理できないほどの仕事量になってしまいました。子どもに向き合う時間や家事をする暇もなくなり、体力的にも精神的にもヘロヘロに。結局は保育園の一時預かりを利用するようになりましたが、『労働時間や計画を入念に考えておくべきだった』と後悔しました」
時間ではなく効率にこだわる
「『もっと収入を増やそう』と思いが強まると、つい「睡眠時間を削って働こう」という考えに陥ってしまいがち。その結果、体調を崩して数日間ダウン…なんてこともありました。収入を増やしたいなら、労働時間ではなく「効率アップ」を目指すのがおすすめです。
webライターなら、文字単価の高い仕事を探す、文章を書くスピードを上げる、集中できる環境を整えるといった方法が挙げられます。同じ労働時間で得られる収入が増えると、モチベーションも高まりますよ」