4. 学童保育の利用料減免は「免除」とは限らない。市民税非課税世帯の減免の方法は4つ
放課後児童クラブの利用料の減免には、全額を免除するもの、半額だけを取るもの、所得に応じて段階的に下げるものがあります。こども家庭庁の調査では、市民税非課税世帯に対する減免の方法(複数回答)も集計されています。
4.1 市民税非課税世帯の利用料を免除するクラブは5580か所
市民税非課税世帯の利用料を免除しているクラブは5580か所で、全クラブの21.5%、減免を行っているクラブ(2万2574か所)の24.7%です。
- 利用料の免除:5580か所(減免を行っているクラブの24.7%)
- 利用料の半額のみ徴収:2087か所(同9.2%)
- 所得に応じて複数段階で減額:311か所(同1.4%)
- その他:3191か所(同14.1%)
4.2 非課税世帯でも半額などの負担が残るクラブがある
非課税世帯が減免の対象になっていても、半額を取るクラブや、独自の方法で減額するクラブがあります。広島市のように全額が無料になるのは、減免の方法のうちの1つです。
5. 学童保育の利用料とは別に、おやつ代などの実費がかかる
放課後児童クラブでは、利用料のほかにおやつ代などの実費を集めることがあります。利用料が減免されても、実費は別に考えておく必要があります。
5.1 実費を取るクラブでは月2000円以上2500円未満が最も多い
こども家庭庁の調査によると、平均月額の実費徴収金がないクラブは9367か所で、全クラブの36.1%です。実費を取っているクラブで最も多い金額帯は2000円以上2500円未満の5055か所(全クラブの19.5%)、次いで1500円以上2000円未満の4684か所(同18.1%)でした。
5.2 広島市でも弁当代・おやつ代は利用料に含まれない
広島市の案内では、弁当代とおやつ代は利用料に含まれず、利用料とは別に保護者会費(おやつ代や保険料等)を負担する場合があるとされています。負担軽減措置Aで利用料が無料になっても、この費用は残ることがあります。
6. 学童保育の待機児童は1万6330人。利用の優先的な取扱いの対象に住民税非課税世帯の区分はない
放課後児童クラブには、申し込んでも利用できなかった児童(待機児童)がいます。2025年5月1日現在で1万6330人と、前年より1356人減りました。
6.1 優先的な取扱いを行う市町村は833で、クラブを実施する市町村の51.0%
利用の優先的な取扱いを行っている市町村は833で、クラブを実施している1633市町村の51.0%です。対象(複数回答)は、低学年の児童など発達の程度の観点から配慮が必要と考えられる児童が672市町村、ひとり親家庭が659市町村、生活保護世帯が360市町村などでした。
6.2 調査の区分にあるのは生活保護世帯やひとり親家庭
優先的な取扱いの調査項目には、生活保護世帯やひとり親家庭はありますが、住民税非課税世帯という区分はありません。利用料の減免の対象になることと、利用で優先されることは別のものです。
7. 広島市で利用料の軽減を受けるときの申し込みと、世帯の状況が変わったときの届出
広島市の放課後児童クラブでは、負担軽減措置に当たることを申し込みのときに申し出ます。手続きの流れを確認します。
7.1 利用申込書の該当欄にチェックし、確認に同意すれば書類は原則不要
負担軽減措置に当たる世帯は、放課後児童クラブ利用申込書の該当する欄にチェックをして申し込みます。受給状況等を確認することに同意すれば、利用料を算定するための関係書類の添付は原則として要りません。
7.2 区分が変わったら世帯状況等変更申出書を出す
受給状況に変更があった場合は、「放課後児童クラブ世帯状況等変更申出書」を各クラブに出します。料金区分の変更が分かったときは、さかのぼって請求されたり、還付されたりすることがあります。
8. まとめ
放課後児童クラブの利用料は月4000円以上6000円未満が最も多く、利用料を取っているクラブの89.2%が減免を行っています。ただし、市町村民税非課税世帯を減免の対象にしているクラブは全クラブの42.1%で、方法も免除、半額、段階的な減額に分かれます。
広島市では市民税非課税世帯の利用料が無料になり、7月以降に利用を始める場合は令和8年度の市民税で判定します。利用料とは別に、おやつ代などの実費がかかることも含めて、申し込みの前に市区町村の案内を確かめておきたいところです。
参考資料
和田 直子