小学生の子どもが放課後を過ごす放課後児童クラブ(学童保育)は、全国に2万5928か所あり、登録している児童は157万645人で過去最高になりました(2025年5月1日現在)。
こども家庭庁が2025年12月に公表した調査では、利用料を取っているクラブの89.2%が減免を行っていました。ただし、市町村民税非課税世帯を減免の対象にしているのは、全クラブの42.1%にあたる1万924か所でした。
この記事では、放課後児童クラブの利用料の減免の状況と、市民税非課税世帯なら利用料が無料になる広島市の区分、住民税が非課税になる所得の目安を確認します。
1. 放課後児童クラブ(学童保育)の利用料を減免しているクラブは2万2574か所
こども家庭庁「令和7年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況」は、毎年5月1日現在で全国のクラブの運営状況をまとめた調査です。利用料の額と減免の状況も、この調査で確かめられます。
1.1 利用料の月額は4000円以上6000円未満が最も多い
利用料を取っているクラブは2万5296か所で、全クラブの97.6%です。月額の利用料で最も多いのは4000円以上6000円未満の6615か所で、利用料を取っているクラブの26.2%を占めます。次いで6000円以上8000円未満が5048か所(20.0%)でした。
利用料を取っているクラブのうち、減免を行っているのは2万2574か所で、割合は89.2%です。
1.2 市町村民税非課税世帯を減免の対象にするクラブは全クラブの42.1%
減免の対象(複数回答)で最も多いのは生活保護受給世帯の1万7244か所で、全クラブの66.5%でした。市町村民税非課税世帯を対象にしているのは1万924か所で、全クラブの42.1%、減免を行っているクラブ(2万2574か所)に限ると48.4%です。
【利用料減免の対象(複数回答・全クラブ2万5928か所に対する割合)】
- 生活保護受給世帯:1万7244か所(66.5%)
- 兄弟姉妹利用世帯:1万4813か所(57.1%)
- 市町村民税非課税世帯:1万924か所(42.1%)
- その他市町村が定める場合:9704か所(37.4%)
- 就学援助受給世帯:7420か所(28.6%)
- ひとり親世帯:7413か所(28.6%)
- 所得税非課税・市町村民税非課税世帯:2992か所(11.5%)
- その他クラブが定める場合:1261か所(4.9%)
2. 広島市の放課後児童クラブは市民税非課税世帯なら月額5000円の利用料が無料
減免の範囲は市町村やクラブで違います。広島市の放課後児童クラブは、令和8年度の利用料を世帯の状況で3つの区分に分けています。
2.1 広島市の利用料は負担軽減措置A・Bとそれ以外の3区分
広島市によると、市民税(住民税)非課税世帯は負担軽減措置Aに当たり、利用料は無料です。就学援助受給世帯、生活保護受給世帯、里親世帯も同じ区分です。
【広島市放課後児童クラブの月額利用料(令和8年度)】
- 負担軽減措置A(就学援助受給世帯、生活保護受給世帯、市民税(住民税)非課税世帯、里親世帯):無料
- 負担軽減措置B(こども医療費補助受給世帯、ひとり親家庭等医療費補助受給世帯、重度心身障害者医療費補助受給世帯):3000円
- その他の世帯(C):5000円
その他の世帯が1年間利用すると、利用料は5000円×12か月=6万円です。負担軽減措置Aに当たれば、この6万円がかかりません。
2.2 7月以降の利用開始は令和8年度の市民税で判定する
広島市では、令和8年4月から6月に利用を始める場合は令和7年度の市民税で、令和8年7月から令和9年3月に利用を始める場合は令和8年度の市民税で区分を判定します。
3. 住民税非課税の判定基準は3つ。広島市の目安はひとり親なら給与収入204万4000円未満
広島市で負担軽減措置Aに当たるかどうかは、市民税(住民税)が非課税かどうかでも分かれます。広島市の案内をもとに、住民税が非課税になる基準を確認します。
3.1 生活扶助、合計所得金額135万円以下、限度額以下の3つ
広島市によると、均等割・所得割・森林環境税のいずれも課されないのは次の場合です。
- 生活保護法による生活扶助を受けている人
- 障害者・未成年者・寡婦またはひとり親で、合計所得金額が135万円以下の人(給与所得のみの場合、年収204万4000円未満)
- 合計所得金額が「35万円×(同一生計配偶者+扶養親族の数+1)+10万円+21万円」以下の人
3.2 夫婦とこども2人の世帯なら給与収入256万円未満が目安
3つ目の基準に夫婦とこども2人の世帯を当てはめると、35万円×(1+2+1)+10万円+21万円=171万円です。広島市は、夫婦こども2人の給与所得者の場合の目安を年収256万円未満としています。
住民税非課税世帯は、世帯の全員がこれらの基準で非課税になっている世帯を指します。
放課後児童クラブの利用料を減免しているクラブは全国で2万2574か所ありますが、市町村民税非課税世帯を対象にしているのは全クラブの42.1%です。広島市のように、非課税世帯なら月5000円の利用料が無料になる市もあります。
自分の世帯が非課税かどうかは、市区町村の窓口で取れる課税(非課税)証明書で確かめられます。利用料の区分は、利用するクラブの市区町村の案内で確認できます。
ここからは、減免の方法の違いと、利用料とは別にかかるお金、申し込みのときの手続きを見ていきます。
月5000円の利用料は、小学校の6年間続けば決して小さくない金額です。申し込みの前に、お住まいの市区町村で住民税非課税世帯が減免の対象になっているか、どの年度の住民税で判定するかを確かめておくと、教育費の見通しが立てやすくなると思います。
