4. 公立小学校の給食費は2026年4月から国の支援で負担軽減。児童手当からの給食費の徴収にも関係する

児童手当から差し引かれる費用のうち、学校給食費は2026年度に大きく変わりました。文部科学省の「学校給食費の抜本的な負担軽減」をもとに確認します。

4.1 対象は公立小学校。完全給食の小学校は1人あたり月5200円が基準額

文部科学省によると、公立小学校の児童の学校給食に必要な食材費を対象とする負担軽減が、2026年4月から始まりました。義務教育学校の前期課程と特別支援学校の小学部も含まれます。

支援の基準額は1人あたり月額で、完全給食の場合は小学校が5200円、特別支援学校の小学部が6200円です。補食給食は小学校が4800円、ミルク給食は1200円で、年間では11か月分が支援されます。保護者が行う手続きは原則ありません。

4.2 基準額を超える給食費は、引き続き保護者から徴収されることがある

文部科学省は、基準額を超える部分については学校給食法にもとづき引き続き保護者から学校給食費を徴収できるとし、自治体によっては保護者の負担が生じる場合があると説明しています。

給食費の申出書を出している家庭では、基準額の支援が入ったことで児童手当から差し引く額が変わるかどうかは、市区町村によって異なります。差し引かれる額は、市区町村の窓口で確かめられます。

5. 保育料の無償化は3歳から5歳と、住民税非課税世帯の0歳から2歳が対象

保育料の特別徴収が関係するかどうかは、そもそも保育料がかかっているかどうかで決まります。幼児教育・保育の無償化の範囲を確認します。

5.1 2019年10月から3歳から5歳までの子どもの利用料は無料

こども家庭庁によると、幼児教育・保育の無償化は2019年10月に始まりました。幼稚園、保育所、認定こども園などを利用する3歳から5歳までのすべての子どもの利用料が無料です。

5.2 0歳から2歳は住民税非課税世帯の子どもだけが無料

0歳から2歳までの子どもは、住民税非課税世帯が無償化の対象です。住民税が課税されている世帯で0歳から2歳の子どもを保育所に預けている場合は、保育料がかかります。

3歳から5歳までの利用料は無料なので、保育料の特別徴収が関係するのは、主に住民税が課税されている世帯で0歳から2歳の子どもを預けている場合です。この時期は児童手当の月額も1万5000円です。

6. 児童手当を受ける権利は差し押さえが禁止されている(児童手当法第15条)

児童手当から費用が差し引かれる仕組みがある一方で、児童手当法は手当を受け取る権利そのものを守る規定も置いています。

6.1 児童手当の支給を受ける権利は、譲り渡しも担保にすることもできない

児童手当法第15条は、児童手当の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、または差し押さえることができないと定めています。第21条と第22条は、この原則の例外として、市区町村が保育料や学校給食費などに限って手当から徴収できるようにした規定です。

6.2 申出で費用の相手方に直接支払った分は、児童手当が支給されたものとみなされる

児童手当法第21条第2項は、受給者の申し出があれば、市区町村が児童手当のうち申し出た部分を、費用を受け取る側に直接支払えると定めています。同条第3項は、その支払があったときは、受給者に児童手当が支給されたものとみなすとしています。差し引かれた分は、手当が減ったのではなく、費用の支払に使われたという扱いです。

申出書による徴収は、受給者が自分で選ぶ支払方法の一つです。口座振替などと比べてどちらが家計の管理をしやすいかは、申出書を出す前に市区町村の窓口で差し引かれる額と時期を聞いてから決められます。

7. まとめ

児童手当は偶数月に前月までの2か月分が振り込まれ、次の12月は10月分と11月分です。保育料は市区町村の判断で、受給者と保育料を払う人が同じ場合に特別徴収されることがあり、その場合は事前に通知が届きます。学校給食費などは、受給者が申出書を出した場合だけ児童手当から差し引かれます。

2026年4月からは公立小学校の給食費に国の支援が入り、保育料は3歳から5歳までが無償です。振込額が月額の2か月分と合わないときは、通知や申出書の控えを確かめたうえで、市区町村の児童手当の担当窓口に問い合わせると理由がわかります。

※徴収を実施するかどうか、対象となる費用、申出の方法は市区町村によって異なります。個別の取り扱いは、お住まいの市区町村の児童手当の担当窓口にご確認ください。

参考資料