3. 給与階級別にみた配偶者控除、人数が最も多いのは給与500万円超600万円以下の103万3946人

配偶者控除を受けた人を、控除を受けた本人の年間給与の階級ごとに分けると、人数と割合でそれぞれ違う姿が見えてきます。

3.1 人数のピークは500万円超600万円以下、割合のピークは900万円超1000万円以下

第17表の給与階級別の人数を見ると、配偶者控除の対象になった配偶者が最も多いのは、本人の給与が500万円超600万円以下の階級で103万3946人でした。

一方、各階級で年末調整を行った人に占める割合は、給与が高い階級ほど上がり、900万円超1000万円以下で34.3%と最も高くなります。100万円以下の階級では4.5%でした。

給与階級別にみた控除対象配偶者の人数と割合(令和7年分)2/2

控除を受けた本人の年間給与の階級ごとに、控除対象配偶者の人数と、その階級で年末調整を行った人に占める割合を示した横棒グラフ

出所:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」第17表を参考にLIMO編集部作成

【給与階級別の控除対象配偶者の人数(カッコ内は年末調整を行った人に占める割合)】

  • 100万円以下:12万1101人(4.5%)
  • 100万円超200万円以下:35万6615人(7.5%)
  • 200万円超300万円以下:52万359人(8.4%)
  • 300万円超400万円以下:72万1598人(9.5%)
  • 400万円超500万円以下:98万7113人(12.9%)
  • 500万円超600万円以下:103万3946人(17.2%)
  • 600万円超700万円以下:91万2548人(23.0%)
  • 700万円超800万円以下:75万6149人(27.8%)
  • 800万円超900万円以下:56万5392人(31.5%)
  • 900万円超1000万円以下:42万4087人(34.3%)
  • 1000万円超1500万円以下:50万6247人(21.8%)
  • 1500万円超2000万円以下:0人(0.0%)

3.2 給与1000万円超1500万円以下では、配偶者控除の控除額26万円・13万円の人が20万6286人

配偶者控除の控除額は、本人の合計所得金額が900万円超950万円以下なら26万円、950万円超1000万円以下なら13万円に下がり、1000万円を超えると配偶者控除は受けられません。

統計表では、控除額26万円の人が10万7259人、13万円の人が9万9027人で、いずれも本人の給与が1000万円超1500万円以下の階級に集まっていました。1500万円超2000万円以下の階級では、配偶者控除の対象になった配偶者は0人です。

給与が1000万円を超える階級で割合が21.8%に下がるのは、本人の所得による制限がかかる人が含まれるためと読めます。昇給などで本人の所得が900万円を超えそうな年は、配偶者控除等申告書の本人の所得の欄の見積もりも見直しておくと安心です。

4. 令和8年分の年末調整で、配偶者控除の所得要件は「62万円以下」に引き上げられる

統計の対象になった令和7年分と、今年の令和8年分とでは、配偶者控除を受けられる配偶者の所得要件が違います。2年続けて変わっているため、推移を並べて確かめておきます。

4.1 配偶者の合計所得金額の要件は、48万円から58万円、62万円へ

国税庁のタックスアンサーによると、配偶者控除を受けられる配偶者の年間の合計所得金額の要件は、令和2年分から令和6年分までが48万円以下、令和7年分が58万円以下、令和8年分が62万円以下です。

配偶者の収入が給与だけの場合の目安は、令和6年分以前が103万円以下、令和7年分が123万円以下、令和8年分が136万円以下になります。

  • 令和6年分以前:合計所得金額48万円以下(給与のみなら103万円以下)
  • 令和7年分:合計所得金額58万円以下(給与のみなら123万円以下)
  • 令和8年分:合計所得金額62万円以下(給与のみなら136万円以下)

4.2 配偶者特別控除の対象は、配偶者の合計所得金額62万円超133万円以下に

配偶者特別控除の対象になる配偶者の合計所得金額も、令和7年分の58万円超133万円以下から、令和8年分は62万円超133万円以下に変わります。上限の133万円は変わりません。

改正は令和8年12月1日に施行され、令和8年分から適用される金額です。配偶者の今年の収入を見積もるときは、前年の申告書の数字をそのまま写さず、令和8年分の基準で計算し直すことが大切です。

5. まとめにかえて

国税庁の令和7年分民間給与実態統計調査では、年末調整で配偶者控除の対象になった配偶者は690万5156人で、前年より22万7703人減りました。配偶者特別控除は109万9512人で、約1割の減少です。

一方で、70歳以上の配偶者が対象になる老人控除対象配偶者(控除額48万円)は37万884人と、前年より4万6645人増えています。

令和8年分の配偶者控除は、配偶者の合計所得金額62万円以下、給与だけなら136万円以下が目安です。前年の源泉徴収票と今年の申告書を並べ、配偶者の収入の見込みを家族で確かめてから記入すると、書き損じを防ぎやすくなります。

参考資料