勤務先から年末調整の書類が配られる時期が近づいてきました。配偶者の欄をどう書くか、毎年確かめながら記入している方もいるのではないでしょうか。
国税庁の「令和7年分 民間給与実態統計調査」によると、令和7年分の年末調整で配偶者控除の対象になった配偶者は690万5156人で、前年より22万7703人減りました。一方、今年の配偶者控除は、配偶者の所得要件を62万円以下に引き上げる改正が令和8年12月1日に施行され、令和8年分から適用されます。
この記事では、前年の年末調整で配偶者控除や配偶者特別控除を受けた人が控除額の区分ごとに何人いたのか、前年からどう変わったのかを、国税庁の統計表で確かめます。
1. 令和7年分の年末調整で配偶者控除の対象になった配偶者は690万5156人、前年から22万7703人減った
まず、配偶者控除を受けた人が年末調整を行った人のうちどのくらいいるのか、全体の人数から見ていきます。
1.1 年末調整を行った4744万人のうち、配偶者控除の対象は約7人に1人
民間給与実態統計調査は、民間の事業所に勤める給与所得者の給与や源泉徴収の状況を、国税庁が標本調査で推計している統計です。
令和7年分では、1年を通じて勤務した給与所得者のうち、年末調整を行った人は4744万79人でした。このうち配偶者控除の対象になった配偶者(控除対象配偶者)は690万5156人で、割合は約14.6%、おおむね7人に1人にあたります。
前年の令和6年分は713万2859人だったため、1年で22万7703人、率にして約3.2%減ったことになります。年末調整を行った人の数は前年より22万7043人増えており、配偶者控除の対象になった配偶者は、年末調整を行った人とは逆向きに動きました。
1.2 配偶者控除の控除額38万円の人が632万5234人で、全体の9割超を占める
配偶者控除の控除額は、控除を受ける本人の合計所得金額と、配偶者の年齢で分かれます。国税庁のタックスアンサーによると、本人の合計所得金額が900万円以下なら38万円、その年12月31日時点で70歳以上の配偶者(老人控除対象配偶者)なら48万円です。
統計表で控除額ごとの人数を見ると、38万円の配偶者控除を受けた人が632万5234人と最も多く、控除対象配偶者全体の約91.6%を占めました。
年末調整で配偶者控除・配偶者特別控除を受けた人数(令和6年分・令和7年分)1/2
出所:国税庁「令和7年分 民間給与実態統計調査」「令和6年分 民間給与実態統計調査」第17表を参考にLIMO編集部作成
【令和7年分の人数(カッコ内は令和6年分)】
- 配偶者控除(控除額38万円):632万5234人(658万7237人)
- 配偶者控除(控除額26万円・13万円):20万6286人(22万682人)
- 老人控除対象配偶者(控除額48万円):37万884人(32万4239人)
- 老人控除対象配偶者(控除額32万円・16万円):2751人(700人)
- 配偶者控除の対象になった配偶者の計:690万5156人(713万2859人)
- 配偶者特別控除:109万9512人(122万2131人)
2. 配偶者特別控除を受けた人は109万9512人、老人控除対象配偶者は37万884人
配偶者控除のほかに、配偶者特別控除と、70歳以上の配偶者が対象になる老人控除対象配偶者の人数も前年と比べてみます。
2.1 配偶者特別控除は前年の122万2131人から12万2619人減った
配偶者特別控除は、配偶者の所得が配偶者控除の要件を超えた場合でも、所得に応じて段階的に受けられる控除です。令和7年分では、配偶者の合計所得金額が58万円超133万円以下の場合が対象でした。
令和7年分の年末調整で配偶者特別控除を受けた人は109万9512人で、前年の122万2131人から12万2619人、率にして約10.0%減りました。控除額の合計は3455億700万円です。
2.2 70歳以上の配偶者が対象の老人控除対象配偶者(控除額48万円)は4万6645人増えた
減った区分が多いなかで、控除額48万円の老人控除対象配偶者は、前年の32万4239人から37万884人へ4万6645人増えました。控除額32万円・16万円の区分も、合わせて700人から2751人に増えています。
配偶者控除の対象になった配偶者は全体で690万5156人と前年より減った一方、70歳以上の配偶者についての控除は増えたことになります。
令和7年分の年末調整で配偶者控除の対象になった配偶者は690万5156人で、そのうち632万5234人が控除額38万円の区分でした。配偶者特別控除は109万9512人で、前年より1割ほど減っています。
自分がどの区分で控除を受けたかは、勤務先から受け取った令和7年分の源泉徴収票の「控除対象配偶者の有無等」や「配偶者(特別)控除の額」の欄で確かめられます。
ここからは、給与の階級ごとに配偶者控除を受けた人の数と割合を見たうえで、令和8年分で変わる所得要件を、令和6年分からの推移とあわせて整理します。
源泉徴収票には、その年に受けた配偶者控除や配偶者特別控除の額が記載されます。
前年の1枚を手元に置いて、今年の申告書と見比べながら書くと、配偶者の所得の見積もりの違いに気づきやすいように思います。
