4. 支給限度額の中で居宅サービスを組み立てるのはケアプラン

在宅で介護サービスを使うときは、支給限度額の範囲で、どのサービスを週に何回使うかを決めていきます。その計画にあたるのがケアプラン(介護サービス計画書)です。

4.1 要介護1以上はケアマネジャー、要支援1・2は地域包括支援センターに依頼できる

介護サービス情報公表システムによると、要介護1以上の介護サービス計画書は、介護支援専門員(ケアマネジャー)のいる、市区町村の指定を受けた居宅介護支援事業者へ依頼します。要支援1・2のケアプランは、地域包括支援センターに作成を依頼できます。

介護が始まったばかりの時期は、毎月いくら出ていくのかが見えにくくなりがちです。ケアプランを作る段階で、サービスの組み合わせと月の自己負担の見込みを一緒に聞いておくと、預金からの払い出しの計画も立てやすくなります。

4.2 限度額いっぱいまで使うかどうかは、家計と合わせて決める

支給限度額は使い切らなければならない額ではありません。前のページの表で見たとおり、同じ要介護度でも、使う量と負担割合で自己負担は大きく変わります。

ご家族で話し合うときは、まず本人の年金と預貯金でどこまでまかなうかを決め、そのうえでケアマネジャーにサービスの量を相談する、という順番にすると話が進みやすいと考えています。

5. 心身の状態が変わったら、有効期間の途中でも要介護認定の変更を申請できる

要介護度が変わると、支給限度額も変わります。認定には有効期間があり、状態が変わったときに見直しを申し出ることもできます。

5.1 要介護認定の有効期間は、新規・変更申請で原則6か月、更新申請で原則12か月

介護サービス情報公表システムによると、要介護認定の有効期間は、新規・変更申請が原則6か月(状態に応じ3〜12か月まで設定)、更新申請が原則12か月(状態に応じ3〜48か月まで設定)です。身体の状態に変化が生じたときは、有効期間の途中でも要介護認定の変更の申請ができます。

限度額の中ではサービスが足りなくなってきたと感じたら、まずケアマネジャーや地域包括支援センターに状態の変化を伝えて、変更の申請をするかどうかを相談するのがよいと思います。

6. 介護保険負担割合証は介護保険被保険者証と一緒に保管する

厚生労働省の資料によると、要介護・要支援認定を受けた人には、毎年6〜7月ごろに、どの負担割合の人にも市区町村から負担割合証が交付されます。介護サービスを使うときは、介護保険被保険者証と負担割合証の2枚を一緒にサービス事業者や施設に出します。

負担割合は前年の所得などで判定されるため、年によって変わることがあります。また、2026年9月18日の第136回社会保障審議会介護保険部会では「持続可能性の確保(給付と負担)」が議題になりました。毎年届く負担割合証の割合を、ご家族で確かめる習慣をつけておくと安心です。

7. まとめ

令和8年6月末の要介護(要支援)認定者は742万5362人で、65歳以上の認定者の割合は20.3%でした。在宅サービスの支給限度額は、要支援1の月5万320円から要介護5の月36万2170円までの7段階で、超えた分は全額自己負担になります。

自己負担は原則1割で、65歳以上の認定者のうち2割負担は5.1%、3割負担は4.5%です。ケアプランを作るときに月の自己負担の見込みを確かめ、負担割合証と高額介護サービス費の上限もあわせて見ておきたいところです。

参考資料

和田 直子