日本の人口は減少傾向ですが、観光立国を目指す日本にとって京都は日本を代表する観光スポットで、それによる経済効果が見込まれる地域です。
将来においても、京都は観光業をはじめ仕事は多くあり、結果、人口流入の多い地域になると予想でき、質問者の方の言う「京都のベッドタウン」としての機能も継続すると考えられます。土地の価値が落ちにくいと考えられる要素があると言えるでしょう。
一方で、ベッドタウンと言っても、駅周辺だけという場合もあり、同じ地域でも駅から離れると不動産の価値が落ちてしまうことも。ご自分で住んでいる地域なので、地域内の状況もお分かりかと思いますし、今後も人口が流入しそうな場所なら保有、そうでないなら売却という判断が良いかと思います。
売却前提でなく自分で有効活用してみるという選択も
このように不動産は市況に左右されますが、相続した土地を自分で有効利用できるのであれば、今後、市況が悪化したとしても、決して無駄にはなりません。たとえば、今住んでいる家が賃貸ならば、土地を相続して家を建てるというのも有効活用かと思います。
また、相続した土地に住む気はないけれど、他で家を購入したいというのであれば、市況にかかわらず土地を売却して、家購入の頭金に使うのも良い考えです。
なぜ、「市況にかかわらず」なのかというと、売買する物件はどちらも市況に連動するので、物件同士の差額はあまり変わらないと言えるからです。市況が高い時であれば、土地も高値で売れる代わりに購入する家の価格も高くなりますし、市況が安ければ売却額も購入額も低くなるからです。
まとめ
今回は相続する土地を売却するか否かという観点で回答しましたが、不動産を購入する上でも同じように、「人口減少する日本において人口流入があるエリアか」という将来の需要と供給を見ることは重要です。
目先の新しさなどに捉われがちな新築物件でこそ、その先の価値をじっくり考えてほしいと思います。
垣屋 美智子