株式市場の振り返り-薄商いの中、小幅に3日続落。新興市場は反発

2016年4月27日(水)の東京株式市場は3日続落となりました。日経平均株価は前日比▲0.3%の下落、TOPIXも▲0.5%の下落で引けています。一方、東証マザーズ総合指数は+1.9%上昇し、4日ぶりの反発となりましました。

日経平均株価は、前日比+16円の小幅高で寄り付いた後、間もなく+64円まで上昇しました。しかし、その後はマイナスに転じ、前場の引けに掛けて下値を切り下げていき、一時▲123円安まで下落しました。後場は17,300円付近の推移が続き、大引けは▲62円安の17,209円で終わりました。

東証1部で上昇したのは840銘柄、値下がり978銘柄、変わらず132銘柄でした。東証1部の出来高は20億4,047万株、売買代金は2兆2,630億円(概算)となっています。引き続き様子見スタンスが強かったようです。

セクター動向と主要銘柄の動き-12業種が小幅上昇、21業種が下落。電機セクターが弱含み

東証1部で上昇したのは12業種、下落したのは21業種でした。上昇率上位は、水産・農林+1.8%、鉱業+1.1%、食料品+1.1%、ガラス・土石+1.0%、石油・石炭+0.4%などでした。一方、下落率が大きかったのは、陸運▲1.6%、電気機器▲1.5%、鉄鋼▲1.1%、空運▲1.1%、医薬品▲1.1%などでした。特に大きな特徴はなかったと見ますが、強いて言うと、電機セクターが売られたようです。

個別銘柄では、米国アップル社の減収・減益決算を受けて、電子部品株に売りが強まり、特に村田製作所(6981)やイビデン(4062)などが大幅下落となりました。また、前日のQ1決算発表で2016年12月期の下方修正を発表したキヤノン(7751)とシマノ(7309)がともに大きく値を下げています。この他、ファナック(6954)、船井電機(6839)、キーエンス(6861)なども下落しました。一方、主力株の中では、ファーストリティリング(9983)、日本電産(6594)、信越化学(4063)などが上昇しました。また、三菱商事(8058)などの商社株の一角も好調でした。

本日のポイントと注目テーマと関連業種-日銀金融政策決定会合の結果は如何に?安心感のある内需関連銘柄に注目

いよいよ、27日から日銀金融政策決定会合が始まりました。27日は様子見スタンスが強かったのは仕方ありませんが、連休入り前の28日(木)にどのような結果が出て来るか注目です。今週に入ってからの軟調な株価を見ていると、期待値は相当に下がった印象はありますが、数年前までの春闘で見られた“ゼロ回答”は避けて欲しいところです。

さて、決算発表への反応も相変わらずストレートに出ていますが、下方修正を含めた芳しくない決算に対しては、ある意味で“容赦ない”売りが出ているようです。27日は引け後に発表された決算でも、ファナック、コマツ(6301)、イビデン、日野自動車(7205)などで厳しい会社予想が公表されました。こうした銘柄は、下値を試す展開が避けられそうにありません。

このような状況の下、28日は安定感のある内需関連銘柄に注目します。特に、トイレタリー、食料品、医薬品などに目を向けましょう。また、日銀金融政策決定会合の結果が明らかになるのが昼過ぎ頃だと思われますので、前場の終わり辺りからは、外需セクターの動きにも要注意です。連休を控えて、短期筋が揺さ振りを仕掛けてくる可能性があります。個人投資家は慌てずに冷静に対処して欲しいところです。

【2016年4 月27日 投信1編集部】

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LIMO編集部