この「名もなき業務」ですが、管理職など責任ある役職に多く発生します。

仕事での評価を勝ち取るには、日々の決められた業務だけをこなしていてもムリなので、普通の意欲的な社員は「期待を上回る仕事」を無言のうちに求められるのです。

そのために、上司や取引先のこれまでの発言の傾向から先回りして会議準備を行ったり、どのようにコミュニケーションをとろうか考えたりと、さまざまなことに気を配らなければなりません。

その「名もなき業務」は意外と重要にも関わらず、「名もなき業務」であるがゆえ、社内ではなぜか胸を張って「業務だ」と言いづらいこともあって、サービス残業することもあります。

会社の中では「名もなき業務」には見て見ぬふり。
さも「そのくらいは当然やることだろう」というスタンスだし、「向上心のあるやつはみんなやってるよ」「やらないやつはそこまでの社員だ」という感覚…。

この「名もなき業務」にひたむきに取り組むことが「美徳」とされている風潮も問題です。

責任ある役職には独特の「名もなき業務」も