4. イートインのある店では、店内飲食か持ち帰りかを会計のときに確かめる

コンビニやスーパーのように、持ち帰りも店内飲食もできる店では、どちらの税率になるかを店側が判定します。国税庁のQ&A(個別事例編)が示している方法を見ていきます。

4.1 コンビニのイートインは「お申し出ください」の掲示で確かめる方法もある

イートインスペースのあるコンビニエンスストアでは、顧客に店内飲食か持ち帰りかの意思確認を行うなどの方法で、軽減税率の対象になるかどうかを判定するとされています。トレイや返却が必要な食器に入れて提供する場合は、店内で飲食させる「食事の提供」にあたります。

ただし、全ての顧客に質問する必要はなく、「イートインコーナーを利用する場合はお申し出ください」等の掲示で意思確認を行うなど、営業の実態に応じた方法で差し支えないとされています。

4.2 スーパーの休憩スペースでも、飲食させていれば飲食設備にあたる

スーパーマーケットの休憩スペースも飲食設備にあたるため、そこで飲食させる場合は「食事の提供」になります。一方、「飲食はお控えください」と掲示して実際に飲食させていない休憩スペースや、従業員専用のバックヤードは飲食設備にあたらないとされています。

令和9年4月以降は、この線引きで1%か10%かが分かれます。会計のときに店内で食べるかどうかを聞かれたら、実際の食べ方に合わせて答えることになります。

5. 飲食料品の消費税1%に向けて、大綱は外食事業者や農林漁業者への対応も示している

税率の差が広がると、売る側の事業者にも影響が出ます。大綱の第二の三には、農林漁業者、食品事業者、外食事業者への対応が書かれています。

5.1 外食事業者にはテイクアウト等の多角化の支援

大綱は、食品事業者と外食事業者について、消費税率の引き下げが経営に及ぼす影響を踏まえ、資金繰り支援や生産性向上に向けた省力化等の取組の支援を行うとしています。

とくに外食事業者については、テイクアウト等の多角化の支援を講じるなど、外食と中食・内食の税率差による影響の及ぶ業態などを見極めたうえで、的確な支援を講じるとされています。

5.2 農林漁業者には売上高を踏まえた給付の仕組み

本則課税に移行することが難しい簡易課税事業者・免税事業者である農林漁業者については、売上げから回収できない仕入税額が大きくなって経営の継続が難しくならないよう、個別の売上高を踏まえた金額を給付する仕組みを導入するとしています。

これらの支援の内容は、関係府省庁が事業者の実情を確認しながら、予算編成の過程で具体化するとされており、まだ金額などは決まっていません。

6. まとめ

令和9年4月1日から令和11年3月31日までの2年間、飲食料品の消費税率は1%に引き下げられる予定です。対象の範囲はいまの8%と同じで、テイクアウトや出前は1%、外食やケータリング、酒類は10%のままです。

税抜1000円の弁当なら、持ち帰りと店内飲食の差は20円から90円に広がる計算です。引き下げは法案が成立した場合の内容なので、詳しい取扱いは国税庁の特設サイトや、消費税軽減税率・インボイスコールセンターで確認してみましょう。

参考資料

和田 直子