漫画家の祭さんは、大明神さんと、小明神さんというチンチラさんと一緒に暮らしています。

前回(第22話)、大好きなりんごを食べなかったことから、大明神さんの体調の異変に気がついた祭さん。試しに大明神さんを抱き上げてみると、この前抱っこしたときより、明らかに痩せています。「放してくれ」と言うかのように、身をよじって抵抗する大明神さん。そして、そんな大明神さんを抱いたまま、祭さんの頭の中では色んな考えが頭をよぎっては、消えていきます。「歯が悪くて食べられない?」「それとも他に原因が?」「病院へ行く?」「様子を見る?」

いや、でも、やっぱり!このままにしておいては、大明神さんを見殺しにしてしまう…。

意を決して大明神さんを病院に連れて行った祭さんに先生は「確かに痩せすぎてますね。レントゲンと採血、歯を見ましょうか。ただ、歯を診るためには全身麻酔をします。もしかすると、目が覚めないことがあるかもしれませんが、それでもしますか?」と告げました。

大明神さんは体重が落ちて弱っています。「目が覚めないかもしれない。」という先生の言葉が引っかかりつつも、祭さんは、全身麻酔をして歯の検査をすることをお願いすることにしました。布でミノムシのような形に保定(*)された大明神さんを病院のスタッフさんに預け、そのまま病院の待合室で検査が終わるのを待つことに…。
*動物を治療するために、動かないようにすること

検査が終わるまでの30分、気づけば祭さんは大明神さんが家にやってきたときのことを思い出していました。

2012年の春頃のこと。母親に育児放棄をされた大明神さんは、元の飼い主に半ば押し付けられるように、祭さんのもとにやってきました。当時はデグーしか飼ったことがなく、いきなりやってきた乳離れをしていないチンチラに四苦八苦。試行錯誤の末に離乳はさせましたが、大明神さんは、小柄であまり身体の強くないチンチラに育ってしまいました…。

「大ちゃん、大丈夫かな…。」ふと窓の外を見ると、昼前に病院についたはずが、もう夕方になっています。「全身麻酔をかけての検査をお願いするという判断は、正しかったんだろうか…?」。日が陰るにしたがって、祭さんの心の中にも迷いが影を落とします。「もし、大明神が目を覚まさなかったら…?」

長い長い30分。果たして、大明神さんは目覚めることができるのでしょうか?そして検査の結果は…?チンチライフ、次回もどうぞお見逃しなく。

【マンガ記事】チンチライフ!

チンチラの大明神と小明神、そして漫画家の祭さんの3人(?)が織りなす、ドタバタな毎日。チンチラって何?という方から、チンチラの飼い主さんまで、初めて情報からディープなチンチラ情報まで、楽しくお伝えしていきます。

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