3. 採用現場で感じた「求職者と採用側のギャップ」

私自身、人事として数多くの面接を行ってきた中で、応募者と採用側の視点には明確なギャップがあると感じてきました。

求職者側はテレワークを「ワークライフバランスを整えるための制度・権利」と捉えがちです。一方で、採用側はテレワークを「個人のパフォーマンスを最大限に引き出すための手段・環境」として提供しています。

このギャップを埋めるためには、選考の場で「自分がいかに自律的に動けるか」を具体的なエピソードとともに示すことが不可欠です。

たとえばパート採用であっても正社員採用であっても、評価が高い求職者は以下のような点をアピールできています。

  1. 自己管理能力: タイムスケジュールやタスクの優先順位を自らコントロールできるか

  2. テキストコミュニケーション力: チャットツール等で、正確かつ簡潔に意図を伝えられるか

  3. 報連相(ほうれんそう)の能動性: 課題や進捗の遅れを自発的に開示・相談できるか

「テレワークがしたい」という希望を伝える際は、「これまでの業務でもチャットツールで自発的な進捗報告を徹底していた」「在宅環境でも集中して業務に取り組む工夫をしている」といった、企業側の不安を解消する補足情報を必ず添えるのがコツです。

4. テレワーク勤務で本当に変わったこと・求められる覚悟

テレワークという働き方は、間違いなく通勤ストレスからの解放や家族との時間の増加など、人生の満足度を高めてくれます。筆者自身、三浦半島に拠点を移してから職住近接のストレスがなくなり、業務への集中度も増しました。

しかし、テレワークになっても「仕事の本質」が変わるわけではありません。むしろ、オフィス勤務のとき以上に「成果と信頼関係」がダイレクトに評価される世界です。対面であれば「頑張っている雰囲気」でカバーできていた部分が削ぎ落とされ、明確なアウトプットと報告内容がすべてになります。

これからテレワーク前提の就職・転職を検討している方は、ぜひ「場所の自由を得る代わりに、より一層の自律性と責任を持つ」という意識を持ってみてください。

採用担当者に「この人になら、離れた場所で仕事を任せても安心だ」と思わせることができれば、希望する働き方を手に入れる扉は大きく開くはずです。

 

参考資料

株式会社LASSIC「テレリモ総研」調査データ

柳 奈央子