Y介さんのノープランぶりに不信感を抱き始めていたA美さんですが、デートから1週間後、Y介さんから連絡が届きます。それは先日のお礼と、「今度はデートスポットに行きましょう!」というロマンチックなデートのお誘いでした。
少しは私のことを考えてくれているのかな、と思ったA美さんは『ぜひ!どこに行きますか?』と返信をします。
ところがその数時間後、返ってきたメールには「デートスポットってよく知らなくて!どこがありますか?」というまたA美さん任せの答えが…。
『ちょっと探せば、水族館とか、遊園地とか色々あるでしょ!』と思ったA美さんは、デートに誘っておいてプランを人任せにするY介さんに愛想が尽きて、それ以来連絡するのを止めてしまったそうです。
仲が深まっていない人を誘ったときにプランを考えておきたい理由
このエピソードを読んで、「デートプランくらい決めてあげればいいじゃん」「ノープランでうろうろするのも楽しいものだよ」と思う人もいるかもしれません。しかし、人は「好きな人が自分のために時間を使う」という行為を嬉しく思うものなのです。
「自分のために貴重な時間を割いて、慣れないことでも考えてくれた」ということは、それだけ大切に扱ってくれている、自分に向き合ってくれているという嬉しさに繋がっていきます。故に、あまりにも丸投げにされてしまうと、「自分には時間を割くまでの価値がないんだ」と思ってしまい、どんどん心は離れていってしまいます。
また、これがデートではなくて、初対面の人やまだあまり仲の深まっていない人を誘う場合でもノープランはタブーです。
何も考えずに街に繰り出すようなことをすると、食事をする場所を探して長く相手を歩かせてしまったり、歩いている間に会話の内容が尽きて、気まずい雰囲気になってしまったりします。
それ以上に、せっかくこちらの誘いをOKしてくれた相手を気まずくさせてしまったり、気を使わせてしまったりするのは失礼にあたる行為です。
「ノープランでうろうろ」は親しい間柄でこそ楽しめるもの
仲の良い友達や付き合いの長いカップルなど、親しい間柄であれば、ノープランで街を歩いても楽しい時間を過ごせるでしょう。
しかし、そうではない相手と一緒に過ごす場合は、ある程度段取りを決めておかないと、自分も相手もつまらない時間を過ごすことになってしまいます。
食事に誘った際には、相手の好みを聞いた後に誘った側でレストランを決めておき、事前に予約をして満席で入れないということがないようにしておく。デートに誘った際には、いくつかデートスポットを調べておき、その中から行きたい場所を選んでもらう、など、「誘っただけで終わり」ではなく、誘った側のマナーを踏まえて行動することが、良い関係を続けるためには大切なことだと言えるのではないでしょうか。
竹橋 彩