海外のSNSでは、犬や猫といった動物を保護し、懸命に救おうとする「動物レスキュー」の様子を紹介した投稿がTikTokで注目を集めています。

今回、LIMO編集部がピックアップするのは、インドネシア・バリ島で動物保護活動を行う「littlestepsmatter.bali」さんのTikTokアカウント@littlestepsmatter.baliの投稿。

首に布を巻かれたまま放置され、成長とともにその布が食い込んで重度の感染を負ったオス犬が、数時間にわたる追跡の末に保護され、緊急の獣医療を受けている様子が収められています。

執筆時点で536回再生、約60件のいいね!がつくなど話題となった本投稿の中でも、特に胸を打たれるシーンをご紹介します。

また記事中では、犬の生涯費用についても解説していきます。

※投稿の画像は【写真】をご参照ください。

LIMO アニマル・ストーリー部
首に布を巻かれたまま子犬の頃から放置され、成長とともにその布が皮膚に食い込んでいった1匹の野良犬。地域の誰からも面倒を見てもらえないまま日々を過ごし、通報を受けた保護団体が数時間にわたって追いかけた末にようやく捕獲に成功しました。発見時、傷はすでに重度の感染を起こし、傷んだ組織にはウジが湧くほど深刻な状態でしたが、現在は緊急の獣医療のもとで洗浄・治療を受け、長い回復への一歩を踏み出しています。声を上げることも助けを求めることもできなかった1匹の犬に差し伸べられた手と、そこに至るまでの経緯がSNSで多くの人の心を動かしました。

1. 【首に布が食い込んだまま放置されていた犬】通報を受けての捜索と保護

保護のためケージに入れられた犬1/6

保護のためケージに入れられた犬

出所:@littlestepsmatter.bali

バリ島で動物保護活動を行う「littlestepsmatter.bali」さんのもとに、首に重度の傷を負った若いオス犬がいるとの通報が寄せられました。

団体がすぐに現地へ向かったものの、犬はその場から逃げ出し、数時間にわたって路上を追いかける捜索が続いたといいます。ようやく一軒の家の前で犬が足を止めたところで、周辺の住民から話を聞くことができました。

住民によると、この犬は地域に暮らす野良の母犬から生まれ、そのため誰からも飼い主として面倒を見てもらえないまま、野良犬として暮らしてきたといいます。

子犬の頃、鳴き声が近隣の迷惑になっていたことから、布切れで首を縛られて拘束されたことがありましたが、それでも鳴き止まなかったため再び放され、首の布はそのまま外されることはありませんでした。

犬が成長するにつれて布は皮膚に食い込み、傷はどんどん深くなっていったといいます。発見された時点で、傷はすでに重度の感染を起こしており、傷んだ組織にはウジが湧くほど深刻な状態でした。

2. 【緊急の治療を受ける犬】ようやく訪れた安心の時間

緊急の治療を受ける犬2/6

緊急の治療を受ける犬

出所:@littlestepsmatter.bali

保護された時点で1歳ほどになっていたこの犬は、現在ようやく安全な場所で過ごしています。

傷の洗浄や治療、感染とウジの除去、痛みの管理を行うための緊急の獣医療を受けており、長い回復への道のりが始まったところだといいます。

治療や入院に加え、場合によっては形成手術も必要になる可能性があり、今後も継続的なケアが求められる状態です。

スタッフに抱きかかえられる犬3/6

スタッフに抱きかかえられる犬

出所:@littlestepsmatter.bali

マスクをつけたスタッフに優しく抱きかかえられ、まっすぐにカメラの方へ視線を向けるその姿からは、少しずつではあるものの、安心を取り戻しつつある様子がうかがえます。

――以上、海外のSNSで話題のワンちゃんでした。

3. 著者からの一言コメント

LIMO アニマル・ストーリー部
今回の投稿をリサーチする中で強く印象に残ったのは、1匹の犬が抱えていた傷が、生まれつきの不運だけでなく、鳴き声への対処として布で拘束され、そのまま外されなかったという人間側の対応の積み重ねによって深刻化していったという経緯です。首の布は最初から傷つけるために巻かれたものではなかったかもしれませんが、成長を見越して外す・調整するという当たり前の配慮が欠けていたことで、取り返しのつかない怪我につながってしまいました。もし身近で、何かが体に巻きついたまま成長してしまっている動物や、明らかに様子がおかしい野良犬・野良猫を見かけた場合は、自己判断で直接触れたり無理に外そうとしたりせず、地域の動物保護団体や自治体の担当窓口にまず相談することを心がけてほしいと思います。今回の記事を通じて一番伝えたいのは、たとえ小さな違和感であっても、早い段階で気づき、専門家につなぐことができれば救える命があるということです。数時間にわたって根気強く追いかけ続けた保護団体の姿勢にも、多くの学びがあります。この投稿がきっかけとなり、一頭でも多くの犬や猫が適切なケアを受けられる社会につながっていくことを願っています。

4. 命を迎える覚悟のために。犬の生涯費用はどれくらい?

過酷な環境から救い出された犬たちの姿を見ると、命を預かることの重みを改めて感じます。実際に犬を迎える際には、平均寿命まで見据えた生涯費用を知っておくことも大切です。

2025年のデータでは、犬全体の生涯必要経費は平均「278万4190円」で、超小型犬は「300万2239円」と、体の大きさに関わらず高額になる傾向があります。

私はアナリストとして、金額は「総額」と「単位あたり」の両面で見る癖をつけてきましたが、犬の生涯費用もその視点で眺めると発見があります。ペットフード協会の令和7年(2025年)調査では、犬の生涯必要経費は平均278万4190円。大きさ別では超小型が300万2239円で最も高く、中型・大型(277万5565円)を上回っています。

(中略)

もう一つ大切なのは、費用が毎年一定ではないことです。記事も触れているとおり、初年度は用品やワクチン、高齢期は医療費と、支出には山があります。ですから総額の大きさに身構えるより、「年あたり約20万円を、毎月に均してコツコツ備える」と捉えるほうが現実的です。早めの積立や、必要に応じた保険の検討でこの山谷をならしておくと、長い時間を穏やかに過ごせるのではないでしょうか。

犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」
犬の生涯必要経費は約278万円、大きさ別では超小型犬が300万超と最高。平均寿命から算出した「一生分の費用」

フード代や医療費、トリミング代などを含め、2023年から3年連続で上昇を続けています。最後まで責任を持って迎えるためにも、一度知っておいてもよいかもしれませんね。

5. 今読まれている【LIMO アニマル・ストーリー部のおすすめ記事】3選

5.1 「無料であげます」と出されていた犬、間一髪の保護に反響

            「無料であげます」と出されていた犬、間一髪の保護に反響    

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5.2 「ひと晩でこうなったわけじゃない」皮膚がボロボロの状態で保護された犬、非感染性と判明も長い道のりに

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5.3 「愛が命を救う」生後6か月で視力を失った子犬、手術からわずか2週間で見せた笑顔に反響

            「愛が命を救う」生後6か月で視力を失った子犬、手術からわずか2週間で見せた笑顔に反響    

SNS上ではペットに関する投稿が時に注目を集めます。今回は@compassionwithoutbordersさんがInstagramに投稿した、生後6か月で視力を失った子犬ベンジャミンの回復の様子をご紹介します。手術からわずか2週間で見せた甘えん坊な仕草に、「愛らしい」「愛が詰まった存在」といった温かいコメントが多数寄せられました。記事後半では、犬の生涯費用についても解説しています。

参考資料