5. 乗率が平成15年4月で分かれるのは総報酬制が導入されたため

計算式が2つに分かれている理由にも触れておきます。

7.125/1000と5.481/1000という2つの乗率は、賞与の扱いが変わったことに対応しています。

5.1 平成15年3月以前は標準報酬月額だけで計算していた

平成15年3月以前の期間については、年金額の計算に使うのが標準報酬月額だけでした。賞与は保険料の対象ではあっても、年金額には反映されていませんでした。

そのため、平均標準報酬月額という月給だけの平均に、7.125/1000という比較的高い乗率を掛けるかたちになっています。

5.2 平成15年4月以降は標準賞与額も計算に入る

平成15年4月以降は、標準報酬月額と標準賞与額の両方を合わせた平均標準報酬額を使います。分母にあたる報酬の範囲が広がった分、乗率は5.481/1000に下がっています。

日本年金機構の用語集「報酬比例部分」でも、この2つを足し合わせて報酬比例部分を求めると説明されています。

5.3 長く勤めた方は2つの期間をまたぐ

平成15年をまたいで働いてきた方は、前半と後半をそれぞれ計算して合計します。ねんきん定期便の見込額はこの合計で出ています。

なお、この計算式で出した額が従前額を下回る場合には、平成6年の水準で再評価した従前額が報酬比例部分の額になります。

6. まとめ

遺族厚生年金は、亡くなった方の報酬比例部分の4分の3です。平均標準報酬額35万円で480月加入なら年69万606円、月額にすると約5万7550円が目安になります。

同じ平均標準報酬額でも加入期間で額は動き、300月みなしが使えるかどうかでも結果が変わります。受け取れる遺族の順位や年齢の条件とあわせて、年金事務所や街角の年金相談センターで自分の場合を確かめておくと安心です。

参考資料