遺族基礎年金は、配偶者が受け取るものだと思われがちです。
日本年金機構によると、対象になるのは「子のある配偶者」と「子」で、子自身が受け取る場合は額の決め方が変わります。
この記事では、子だけで受け取るときにいくらになるのか、配偶者がいる場合と何が違うのかを確認していきます。
1. 遺族基礎年金を受け取れるのは配偶者と子
まず、誰が対象になるのかを見ていきます。
1.1 対象は「子のある配偶者」と「子」
日本年金機構によると、遺族基礎年金を受け取れるのは、亡くなった方に生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」です。
配偶者がいない場合でも、子が要件に当てはまれば子自身が受け取れます。
1.2 子は18歳になった年度の3月31日までにある方
ここでいう「子」とは、18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級または2級の状態にある方です。
年齢の区切りが誕生日ではなく年度末である点は、受け取れる期間を数えるうえで押さえておきたいところです。
1.3 生計を同じくする父または母がいる間は支給されない
子には支給されない場合もあります。日本年金機構は、子のある配偶者が遺族基礎年金を受け取っている間や、子に生計を同じくする父または母がいる間は、子には遺族基礎年金は支給されないとしています。
つまり子が受け取るのは、生計を同じくする父も母もいない状況に限られます。配偶者が受け取っているうちは、子の分は配偶者の加算額として支払われる形です。
2. 子だけで受け取るときは84万7300円を子の数で割る
次に、額の決め方を確認します。
2.1 子1人なら84万7300円
日本年金機構によると、子が受け取るときは「84万7300円+2人目以降の子の加算額」を子の数で割った額が、1人あたりの額になります。
子が1人なら2人目以降の加算額はありませんので、84万7300円がそのまま1人分です。
2.2 子2人なら1人54万5550円
子が2人の場合は、84万7300円に2人目の加算額24万3800円を足した109万1100円を2で割ります。1人あたりは54万5550円です。
子が2人になっても総額は1.29倍にしかなりませんので、1人あたりの額は減ることになります。
2.3 子3人なら1人39万800円
子が3人なら、84万7300円に2人目の24万3800円と3人目の8万1300円を足した117万2400円を3で割り、1人あたり39万800円です。
子が4人なら125万3700円を4で割って31万3425円になります。人数が増えるほど1人あたりは下がる仕組みです。
3. 配偶者がいる場合とは年24万3800円違う
同じ子の人数でも、配偶者がいるかどうかで総額が変わります。
3.1 子2人で配偶者がいれば133万4900円
子のある配偶者が受け取る場合は、84万7300円に1人目と2人目の加算額を各24万3800円ずつ足して、133万4900円になります。
この場合は、子の分も含めて配偶者にまとめて支払われる形です。
3.2 子2人で子だけなら109万1100円
一方、子だけで受け取る場合の総額は109万1100円でした。同じ子2人でも、24万3800円の差が出ます。
この差は、子が受け取るときの計算に「2人目以降の子の加算額」しか入らないためです。1人目の加算額が付かないという違いになります。
3.3 差はどの人数でも24万3800円
子1人なら109万1100円と84万7300円、子3人なら141万6200円と117万2400円で、いずれも差は24万3800円です。
人数が変わっても差額は同じですので、配偶者がいるかどうかで年24万3800円と覚えておくと見当が付きます。
子だけで受け取る形になるのは、限られた場面です。だからこそ、額の決め方が違うことを知らないまま通知を見て戸惑う方がいます。
