3. そもそも厚生年金は一つではない

共済組合等からの年金も合わせて判定する。この書き方には理由があります。厚生年金保険という名前の中に、出身制度の違いが残っているからです。

3.1 被保険者は4つに分かれている

LIMOの記事「「厚生年金とは」2階建て構造だけでは説明しきれない。4つの被保険者区分と共済年金からの一元化の経緯を、編集部が公式情報つきで丁寧に整理して解説」から引用します。

  • 第1号厚生年金被保険者:民間企業の従業員、一元化以前から厚生年金保険
  • 第2号厚生年金被保険者:国家公務員、一元化以前は国家公務員共済(共済年金)
  • 第3号厚生年金被保険者:地方公務員、一元化以前は地方公務員共済(共済年金)
  • 第4号厚生年金被保険者:私立学校の教職員、一元化以前は私学共済(共済年金)

出所:LIMO「「厚生年金とは」2階建て構造だけでは説明しきれない。4つの被保険者区分と共済年金からの一元化の経緯」

平成27年10月に共済年金が厚生年金へ統一されました。名前は一つになりましたが、区分は残っています。

3.2 相談先が一か所とは限らない

届出等の手続きは、日本年金機構でも各共済組合等でも受け付けるワンストップサービスになっています。一方、年金の決定・支払は出身制度ごとに担当が分かれています。

民間企業と公務員の両方を経験している人は、それぞれの区分で標準報酬月額の記録が残ります。入社時に決まった額も、その区分ごとに管理されることになります。

4. 入社したときに確かめること

まず、入社が6月から12月かどうかをみます。ここに当たると、翌年8月まで同じ額が続きます。

次に、給与が月給か日給か、あるいは組み合わせかを確かめます。計算の入口が変わります。

そして、通勤手当などが報酬に含まれているかをみます。含まれていれば、その分も報酬月額に入ります。

5. まとめにかえて

資格取得時決定は、被保険者の資格を取得した者について、健康保険法第42条と厚生年金保険法第22条にもとづいて標準報酬月額を決める手続きです。月給などなら資格取得日現在の報酬を期間の総日数で割って30倍した額、日給や時間給などなら前1か月に同じ事業所で同種の報酬を受けた人の平均額が報酬月額になります。

どちらでも算定が困難なときは、その地方で同種の業務に従事する人の報酬を使います。2つ以上に当たる報酬を受けているときは、それぞれ算定した額を合算します。

決まった額は資格を取得した月からその年の8月まで、6月1日から12月31日までに取得した場合は翌年の8月まで使われます。なお厚生年金保険には第1号から第4号までの被保険者区分があり、決定や支払の担当は出身制度ごとに分かれたままです。

参考資料

LIMO編集部社会保障解説班