株式市場の振り返り-日経平均株価は反発、売買代金は3日連続で2兆円を割り込む

2019年10月8日(火)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 21,587円(+212円、+1.0%) 反発
  • TOPIX 1,586.5(+13.7、+0.9%) 反発
  • 東証マザーズ株価指数 875.9(+7.5、+0.9%) 反発

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,711、値下がり銘柄数:372、変わらず:70
  • 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
  • 年初来高値更新銘柄数:51、年初来安値更新銘柄数:5

東証1部の出来高は11億1,328万株、売買代金は1兆9,104億円(概算)となり、いずれも前日より増加しました。米国株は反落となったものの、円安進行や米中貿易摩擦問題の緩和期待などから買戻しが優勢になった模様です。

ただ、依然として本腰を入れた売買には程遠く、売買代金は3日連続で2兆円を下回る薄商いでした。

そのような中、日経平均株価は終日プラス圏で推移しました。寄り付きから高く推移し、大引け前には一時+254円高まで買い戻される場面が見られました。結局、そのまま反発で引けましたが、後場は21,600円を挟んだ膠着状態となり、改めて上値の重さが意識されたと言えましょう。売買代金が8月の夏枯れ相場時に匹敵する薄商いになっているのも気がかり材料です。

なお、TOPIXも同じような値動きで反発となり、再び1,600ポイント台をうかがう位置に戻しています。

東証マザーズ株価指数は反発、売買代金は43日連続で1,000億円割れ

東証マザーズの出来高は5,794万株、売買代金713億円となりました。出来高は前日並みでしたが、売買代金は増加しています。売買代金は増加したものの、新興市場は個人投資家の物色意欲の回復が見られず、43日連続で1,000億円を下回っています。

ただ、株価指数は反発し、再び900ポイント回復が視野に入ってきました。

KDDIとNTTドコモが年初来高値を更新、日本マクドナルドHDは5日連続で高値更新

個別銘柄では、前日に売られた半導体関連などハイテク株の一角に見直し買いが入り、アドバンテスト(6857)とルネサスエレクトロニクス(6723)が急反発し、SUMCO(3436)や日本電産(6594)も大幅高となりました。

また、通信株も総じて買い戻され、NTTドコモ(9437)とKDDI(9433)が年初来高値を更新し、日本電信電話(9432)とNTTデータ(9613)は大幅上昇となっています。

さらに、武田薬品工業(4502)やテルモ(4543)が大幅高になるなど、医薬品株も概ね上昇して引けました。

その他では、外食株に対する物色が継続し、日本マクドナルドホールディングス(2702)が5日連続で年初来高値を更新し、松屋フーズホールディングス(9887)と日本KFCホールディングス(9873)も連日での年初来高値更新となったのが目を引きました。ただ、前日に爆騰した吉野家ホールディングス(9861)は小反落で引け、いったん休止という形になっています。

一方、ソニー(6758)やパナソニック(6752)など主力ハイテク株の一角が小安く推移し、自動車株ではホンダ(7267)もわずかに下落しました。

また、先週まで物色対象の主役だったゲームソフト株に勢いがなくなりつつあり、コロプラ(3668)が一時▲6%安に迫る急落となり、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)も値を下げています。

その他では、マネックスグループ(8698)が取引時間中に5日連続で年初来安値を更新したことが目を引きました(終値は小反発)。

新興市場(東証マザーズ)では、手間いらず(2477)が値を上げて連日で年初来高値を更新し、CYBERDYNE(7779)も久しぶりの急騰となりました。また、ブシロード(7803)も+8%超高の急騰となって再び高値更新となっています。

葛西 裕一