3. 国民年金保険料の納付率は都道府県で12.5ポイントの開きがある

公表資料には都道府県別の納付状況も載っています。全国平均の85.2%の内側を見ておきましょう。

3.1 最も高い島根は92.7%、最も低い大阪は80.2%だった

3年経過納付率が最も高かったのは島根の92.7%で、新潟92.6%、富山92.2%、山形91.5%、岩手91.4%と続きます。

一方、最も低かったのは大阪の80.2%で、東京82.0%、福岡82.6%、埼玉83.0%、茨城83.3%の順です。島根と大阪の差は12.5ポイントありました。

3.2 東京だけが前年同期から0.2ポイント下がった

3年経過納付率は全国で前年同期から0.3ポイント上がりましたが、都道府県別に見ると東京だけが0.2ポイント下がっています。

伸びが最も大きかったのは0.7ポイント上がった福井、長崎、熊本の3県でした。

4. 放置はもったいない!「未納」と「全額免除」で将来の年金はどう変わる?

納付率の数字が示すのは納付状況であって、納めていない期間の扱いは手続きの有無で変わります。

4.1 納付猶予と学生納付特例は老齢基礎年金の額に反映されない

日本年金機構によると、全額免除を受けた期間は、保険料を全額納付した場合の年金額の2分の1として計算されます。老齢基礎年金の計算式では8分の4という係数で扱われます。

4分の3免除は8分の5、半額免除は8分の6、4分の1免除は8分の7です。ただし、平成21年3月分までの免除期間は全額免除が3分の1で計算されます。

これに対して、納付猶予と学生納付特例を受けた期間は、受給資格期間には算入されますが、老齢基礎年金の額には反映されません。

4.2 1年分を未納にした場合と全額免除にした場合で、年金額は月882円変わる

令和8年度の老齢基礎年金の満額は月7万608円です。40年(480月)すべて納めた場合の額なので、1年(12月)分が抜けると月1765円下がります。

同じ1年分でも、全額免除を受けていれば2分の1が反映されるため、下がるのは月883円ですみます。手続きをしたかどうかで、月882円、1年あたりでは約1万584円の差になります。

なお、免除や納付猶予を受けた期間の保険料は、10年以内であれば追納して受給額を満額に近づけることができます。

5. まとめ

2026年6月末現在の国民年金保険料の3年経過納付率は85.2%で、前年同期から0.3ポイント上がりました。都道府県別では島根の92.7%から大阪の80.2%まで12.5ポイントの開きがあります。

納めていない期間があっても、免除を受けていれば老齢基礎年金の2分の1が反映されます。手続きをしないままの未納とは扱いが違います。

保険料を納めるのが難しい時期は誰にでもあります。まずはねんきん定期便で自分の記録を確かめ、免除や納付猶予が使えるかどうかを市区町村の国民年金担当窓口か年金事務所に相談してみてください。

参考資料

村岸 理美