2026年(令和8年)4月より、国民健康保険料と後期高齢者医療制度の保険料ルールが大きく見直されます。
国民健康保険料は「子ども・子育て支援納付金分」の新設によって4区分化され、年間の賦課限度額は最大113万円に引き上げられました。一方、後期高齢者医療制度でも全国平均の月額保険料が7989円へと引き上がります。
本記事では、政令や厚生労働省・自治体の公表資料をもとに、令和8年度からの変更点や地域による違い、通知書で確認すべきポイントを詳しく解説します。
1. 【国民健康保険料】2026年4月から保険料は4区分になった
令和8年1月15日に公布された政令によって、国民健康保険料の仕組みが変わりました。令和8年4月1日からの施行です。
1.1 これまでの3区分に子ども・子育て支援納付金分が加わった
国民健康保険料は、医療分と後期高齢者支援金分、介護納付金分の3つの区分で構成されてきました。令和8年度からは、ここに子ども・子育て支援納付金分が加わって4区分になります。
子ども・子育て支援金制度が令和8年度に創設されたことに伴う変更です。国民健康保険料の一部として集められることになりました。
1.2 所得にかかる部分と人数・世帯にかかる部分の組み合わせで決まる
それぞれの区分は、所得に応じて計算される所得割額と、加入者の人数に応じてかかる均等割額、世帯ごとにかかる平等割額の組み合わせで計算されます。
平等割額を賦課しない市町村もあります。どの部分がいくらになるかは、市区町村の条例で決まります。
2. 【国民健康保険料】令和8年度の賦課限度額は最大113万円に上がった
区分が増えたことは、1年間に払う保険料の上限にも影響しています。
2.1 医療分が66万円から67万円に上がった
区分ごとの上限額を見ると、医療分は令和7年度の66万円から67万円に引き上げられました。後期高齢者支援金分の26万円と介護納付金分の17万円は据え置きです。
新設された子ども・子育て支援納付金分の上限は3万円です。
2.2 3区分で110万円、子ども分を含めると113万円になる
従来の3区分を合計すると、令和7年度の109万円から110万円になります。これに子ども・子育て支援納付金分の3万円を足すと、上限は113万円です。
令和7年度の109万円と比べると、医療分の1万円と子ども分の3万円で合わせて4万円の引き上げになります。
ただし介護納付金分は対象になる年齢が限られているため、すべての加入者が113万円まで到達する形ではありません。自分にどの区分がかかるかは通知書で確認できます。
3. 【後期高齢者医療】令和8・9年度の保険料は全国平均で月額7989円になる
もう一方の医療保険制度についても、新しい保険料率が公表されています。厚生労働省は令和8年4月10日に、後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率を公表しました。
3.1 令和6・7年度の月額7411円から578円上がる
医療分の被保険者一人当たりの平均保険料額は、全国平均で年額9万5875円、月額では7989円になる見込みです。令和6・7年度の月額7411円から578円、率にして7.8%の増加です。
3.2 均等割額は年5万6083円に上がった
内訳を見ると、被保険者均等割額は年額5万6083円で、月額に直すと4673円です。令和6・7年度からは年額で5694円、月額で474円上がっています。
一方、所得割率は10.17%で、令和6・7年度から0.04ポイント下がりました。均等割額が上がり、所得割率はわずかに下がった形です。
3.3 子ども・子育て支援金分は月額194円が加わる
後期高齢者医療制度にも、令和8年度から子ども・子育て支援金分が加わります。被保険者一人当たりの平均保険料額は年額2333円、月額194円です。
子ども分の被保険者均等割額は年額1351円で月額112円、所得割率は0.25%となっています。
医療分の均等割額は上がり、所得割率はわずかに下がりました2/2
出所:厚生労働省「後期高齢者医療制度の令和8・9年度の保険料率について」、三重県後期高齢者医療広域連合「保険料」をもとにLIMO編集部作成