2. 年金月7万円でも生活保護は受けられる?遺族年金との併用は?
「年金を受け取っているから生活保護は利用できない」と考えている方もいるかもしれません。しかし年金受給者であっても、要件を満たしていれば生活保護を利用できる可能性があります。
生活保護は、資産や働く能力、年金や各種手当などを活用してもなお生活が困窮している場合に、最低限度の生活を保障する制度です。
年金などの制度を活用し、それでも世帯収入が最低生活費を下回る場合に、その不足分が保護費として支給されます。
月7万円の年金を受け取っている一人暮らしの方でも、厚生労働大臣が定めた最低生活費より世帯収入が下回っている場合、生活保護の対象になる可能性があります。
例えば、最低生活費が月12万円の場合、年金収入が月7万円なので、原則としてその差額の5万円が保護費として支給されるという計算です。
ただし、実際の支給額は居住地域や住宅費、世帯状況などによって異なります。詳しい金額や要件などは、お住まいの地域の福祉事務所や市区町村役所などに相談することをおすすめします。
2.1 執筆者の視点:「年金を受給しているから対象外」と自己判断しない
まずは、「年金を受給しているから生活保護は利用できない」と自己判断しないことが大切です。生活保護では年金も収入として扱われますが、世帯収入が最低生活費に満たない場合は、不足分が保護費として支給される可能性があります。
特に一人暮らしの場合、家賃や食費、光熱費、医療費などをすべて自分で負担しなければならず、月7万円の年金だけでは生活が厳しいケースもあります。
まずは遺族年金を含め、自分が受け取れる可能性のある年金や給付金を確認しましょう。そのうえで、収入と毎月の支出を整理し、生活費が継続的に不足している場合には、生活保護を選択肢の一つとして検討することが大切です。
福祉事務所では、生活保護だけでなく、利用できる社会保障制度や支援策についてもアドバイスを受けられます。預貯金を使い切る前に、早めに相談することをおすすめします。
3. おわりに
年金月7万円で一人暮らしをする場合、家賃や生活費の負担額によっては生活を維持することが難しいケースもあります。しかし、配偶者が亡くなった場合には、遺族基礎年金や遺族厚生年金を受給できる可能性があります。
とはいえ、遺族年金は、配偶者なら誰でも受け取れる制度ではありません。遺族基礎年金は原則として子どものいる配偶者や子どもが対象であり、遺族厚生年金は亡くなった方の厚生年金の加入状況などによって受給の可否が決まります。
遺族年金を受け取っていても、収入や資産を活用したうえで最低限度の生活を維持できない場合は、生活保護を利用できる可能性があります。
「年金が月7万円だから不安」と一人で抱え込まず、まずは年金事務所で遺族年金の受給資格を確認し、生活が苦しい場合には早めに福祉事務所に相談しましょう。
参考資料
- 日本年金機構「遺族基礎年金(受給要件・対象者・年金額)」
- 日本年金機構「遺族厚生年金(受給要件・対象者・年金額)」
- 厚生労働省「遺族厚生年金の見直しについて」
- 厚生労働省「生活保護制度」
- LIMO「住民税非課税世帯、年収の目安はいくら?「住民税非課税」と「生活保護」の違いも解説」
木内 菜穂子