3. 株主優待、100株・300株保有者は「9月分」が対象外に

日清食品ホールディングスの株主優待は、2024年3月末日現在の贈呈分から現行の制度に変更されており、保有株数によって内容だけでなく「年に何回もらえるか」が変わる仕組みになっています(単元株数は100株)。

保有株数:優待内容(相当額)/基準日・回数

  • 100株以上300株未満:1,000円相当/3月末のみ(年1回)
  • 300株以上900株未満:3,000円相当/3月末のみ(年1回)
  • 900株以上3,000株未満:6,000円相当/3月末・9月末(年2回)
  • 3,000株以上:7,500円相当/3月末・9月末(年2回)

※900株以上3,000株未満の株主のうち、3年以上継続保有(7回連続で同一株主番号)の場合はワンランク上の7,500円相当が贈呈されます。

優待内容は、①自社グループ商品詰め合わせ、②国連WFP協会への寄付、③日清食品グループオンラインストアで使えるクーポン、の3択から選ぶ形式です。2024年夏優待からはがきでの申し込みが廃止され、Webまたは電話での事前申込みが必須になっている点にも注意が必要です。

つまり、100株や300株を保有している株主も株主優待自体はもらえますが、年1回・3月末分のみの案内となり、今回9月30日を基準日とする「9月分」は届きません。

同社は2024年1月に普通株式1株を3株にする株式分割を実施しており、株主優待制度も2023年12月6日付で見直されています。

現在「900株」が年2回のボーダーラインになっているのも、この分割に合わせた変更の結果です。

仮に900株を保有する場合、11日終値ベース(2,937.5円)では260万円程度の投資額となり、年間では6,000円相当を2回、合計12,000円相当の優待を受け取れる計算になります。

900株を確保するにはまとまった投資額が必要になるほか、権利落ち日(9月29日)以降に株価が下落した場合、優待・配当で得られる金額以上に評価損が膨らむ可能性もある点には注意が必要です。

3.1 権利付き最終日は9月28日

株主優待・配当を受け取るための基準日(権利確定日)は9月30日、権利付き最終日は28日、この日を過ぎて買うと権利が得られない権利落ち日は29日となります。

なお、案内時期は9月末分が11月上旬の予定です(3月末分は6月上旬)。

4. バリュエーション面では、年初来レンジのほぼ中間に位置

11日終値(2,937.5円)をもとにした株価指標は、PER(会社予想)18.54倍、PBR(実績)1.60倍、配当利回り(会社予想)2.38%です。

2026年の年初来高値3,354円(2月16日)・安値2,527円(6月2日)と比べると、現在の株価はこのレンジのほぼ中間(安値からの上昇率で約50%の水準)に位置しています。

日清食品ホールディングスの年間チャート1/1

日清食品ホールディングスの年間チャート

出所:LIMO&ファイナンス

5. 記者コメント

日清食品ホールディングスの株主優待は、保有株数によって年1回・年2回と回数が変わり、900株未満の株主は9月分の権利がないという見落としやすい条件があります。

権利付き最終日である28日が近づくなか、保有株数と優待内容をあらためて確認しておきたいところです。

その「稼ぐ力」の裏付けとなる2027年3月期1Qは、稼ぎ頭である「日清食品」ブランドの価格改定効果を軸に大幅な増収増益となりました。

優待・配当を目的に900株以上を確保する場合も、投資額が大きくなる点や、権利落ち後の株価変動リスクは踏まえておく必要があります。

参考資料

高原 祥子