シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はカレーチェーン店「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(7630)の、2019年9月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年10月4日に更新された壱番屋の2019年9月の既存店売上高は、対前年同月比97.5%でマイナス成長となりました。内訳は、客数が95.7%、客単価が101.9%で、客数減を客単価増でカバーできなかったという形です。
全店売上高も既存店同様97.8%とマイナス成長になり、9月は既存店・全店ともにマイナス成長に沈みました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のこれまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。
既存店売上高は、前期からプラス成長が継続しました。7月にいったんマイナス成長となったものの、8月はプラス成長を回復。しかし9月は再びマイナス成長となり、成長は足踏み状態です。客単価は今期全ての月でプラスを維持していますが、客数のプラス月は2カ月のみと苦戦中です。
全店売上高も既存店売上高と同様、7月と9月がマイナス成長となっています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は昨年6月の5,300円を天井に下落しましたが、12月26日の3,815円を底に上昇。上昇は3月後半にいったん失速したものの、8月には5,200円台に到達しました。
その後は5,000-5,200円での取引が続いており、現在は昨年6月の高値ブレイクを狙う水準に位置しています。
昨年度から既存店・全店売上高ともに対前年同月比は堅調に推移しましたが、7月以降は息切れの可能性があります。今後再び成長軌道に戻ることができるのかが注目されます。
参考資料:月次情報(2020年2月期)
LIMO編集部